7月からはS級初挑戦
昨年11月小松島の落車で右鎖骨を骨折。その影響もあって、24年前期は苦戦を強いられた。
「あれから調子を落としましたね。3月にワイヤーを抜いたら良くなると思ったら、落ちていく一方だった。ワイヤーが入った状態での筋肉の付き方になっていたみたいで、また体を作り直した。最近、ようやく戻ってきた感じです」
状態を戻すのに、思わぬ時間がかかってしまった。7月からは初のS級入りが決まっているが、今年前期のS級点確保は絶望的。「点数は意識して走っていたけど、5月小田原の予選6着で、どう頑張ってもS級点は取れないな、ってなった」。そこからは7月からのS級初挑戦に向けて、さらに先行力を磨いていこうと考え方を切り替えた。
2月全日本選抜競輪で郡司浩平が、5月高松宮記念杯を同期の北井佑季がGI優勝と神奈川勢には勢いがある。
「S級戦は正直、不安ですね。今まで踏み入れたことのないところだから。神奈川勢が好調なので、なおさらプレッシャーを感じるけど、僕も負けてられない。今考えたらチャレンジからA級に上がる時と同じですね。あの時も練習中の落車後でビビっていた。不安だけど、立ち向かっていきたい」
師匠の内藤秀久は、これといったスポーツ歴のない金田をアマチュア時代から指導し、小松島で鎖骨骨折した時には、「帰りの飛行機のチケットを手配してくれた」という面倒見の良さだ。「師匠にはアマチュア時代から7年ぐらい、お世話になっている。その恩をレースで返したい」。師弟連係もS級を戦う金田にとっては大きなモチベーションのひとつ。自分のレースを貫いて、S級の高い壁にぶつかっていく。