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直送!競輪場便り from 武雄競輪場  野口裕史(千葉・111期)
インタビュー 2024.05.29

直送!競輪場便り from 武雄競輪場  野口裕史(千葉・111期)

#競輪場便り

南関の重機関車と言われた野口だが、最近は勢いがないように感じられる。決して悪い成績ではないのだが、競走得点も104点台まで落ちている。元ハンマー投げの日本チャンピオンとして華々しくデビューしたものの、壁にぶち当たっているのかも知れない。

 武雄記念は深谷知広が制した。参加した野口は1次予選こそ逃げ切り1着と最高のスタートを切った。打鐘から仕掛けると、マークした中田健太を寄せ付けない会心の走り。野口らしいパワフル先行を見せてくれた。うって変わって2次予選は7着大敗を喫してしまった。1次予選と同じく打鐘から先行態勢に入るも、志田龍星に一気に行かれた。1次予選のデキが良かっただけに悔やまれる敗戦となった。

 3日目の特選は中西大を力で押さえ付けるも4着。1着の後の7、4着だが野口自身に悲壮感は感じられなかった。気持ちが切れることなく最終日特選は「後ろが壮(佐藤)だから、まくりでもいいと思っていたんだけど」と言いながらも離れた8番手から打鐘過ぎ4コーナーから一気のカマシ。見事に逃げ切りシリーズ2勝目を挙げた。「無理して行くつもりはなかったけど、体が勝手に反応した感じ。いいタイミングではあったけど」と笑みがこぼれた。4走してバックを取ったのが3回。先行・野口の面目躍如といったところか。

 先行選手は好不調の波が大きい。野口も得点が108、109点あった時はあったがその時はまくりの決まり手が、今より全然多かった。それでも自分のスタイルを貫き通すところが、ファンからの支持を集める一因になっているのだろう。「バンクでのもがきばかりやっていたけど最近は、街道練習もするようになった。ある程度長い距離を乗り込まないとね」。

今のままでいいと思っていないからこそ、練習の内容も変えたのだろう。「点数はあまり考えないようにしている。バックを取って絶えず決勝に行けるようになれば、自然と点数も上がる」と自信をのぞかせた。

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