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直送!競輪場便りfrom 岐阜競輪場 山本直(岡山・101期)
インタビュー 2024.03.27

直送!競輪場便りfrom 岐阜競輪場 山本直(岡山・101期)

#競輪場便り

肉体改造とペダリング

能力は高いのにそれを生かし切れていない、山本。その山本が岐阜できっかけをつかんだ。予選は「行くべきところで躊躇してしまった。その分、強引に出ていくしかなかった」と7着のレースを反省した。確かに、赤板で後方から抑えに出るも仲野結音に突っ張られ、一度は引いて打鐘過ぎの4コーナーから緩んだところを行けば行けたはずが仕掛けられず、結局最終Bから無理にまくりに行き不発。一瞬の判断ミスが命取りになった形だ。

 ところが2日目一般は見違えるような動きを見せた。先行態勢に入ったところを小川賢人がカマシてくると、番手にすっぽり。追い込み勝負でも良かったのだが、最終B前には番手まくりを放ち1着でゴール線を通過した。最終日も松岡篤哉を突っ張り先行態勢。ところが、4番手の谷和也が仕掛けると今度は3番手をキープ。これまた最終Bからまくり、谷とのもがき合いの末2着。2日目、最終日とまるで別人のような走りだった。

 「初日のレースが終わってクールダウンしているとき、ペダリングをこうすればいいんだと、頭に浮かんだんです。上から強く踏むのではなく、力を入れながら回す感覚です」。岐阜の前の高松記念で、松浦悠士、桑原大志からペダリングを含めアドバイスをもらっていたのだが、それを生かしきれていなかった。それがクールダウン中に閃いたと言うのだ。この閃きが2日目、最終日に噛み合った。

 FIでは通算9V。だが、山本は納得がいってないと言う。「自力で勝ってないんです。全部ハコ。だから自力で優勝することと、1班に返り咲くことを目標にしています」。

目標に向かってウエートトレーニングを週4回行うようになった。「2日やって1日休んでまだ2日しています。下半身は強化してきたので、今は上半身を鍛えています。背筋力が少し弱かったみたいなので、背筋を多めに腹筋も力を入れています」。

結果はすぐに出なくても、少しずつ光が見えてきたことは紛れもない事実。肉体改造とペダリング。これだけでは強くはなれないが、向上心をもって日々励む山本に注目していきたい。

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