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直送!競輪場便りfrom大宮競輪場 稲垣裕之(京都・86期)
インタビュー 2024.02.07

直送!競輪場便りfrom大宮競輪場 稲垣裕之(京都・86期)

#競輪場便り

追い込みの稲垣を確立へ!

 2024年は稲垣裕之にとって大事な1年になる。長らく自力選手として近畿の屋台骨を支えてきたが徐々に戦法をシフトチェンジしている。23年は人の後ろをメインにしつつ、目標不在時には自力自在戦で活路を開いてきた。そして今年から本格的に追い込み選手としての道を歩み始めることになったのだ。「上位で戦い続けるには自分も変わっていかないといけないと思うので。これからは練習なども(追い込みに)特化してやっていくつもりです」と強い決意を示した。

 新年初戦の大宮記念準決勝では取鳥雄吾と西日本ラインを形成し、取鳥の仕掛けに乗って決勝のきっぷをつかみとった。そして決勝では清水裕友をマーク。2日続けて〝他地区〟の選手に付けた。「中部近畿の選手以外に付けたのは取鳥君が初めてでした。その流れもあって決勝は清水君を目標にしたんですが(決勝では清水に離れてしまい)あの失敗もしっかり今後に活かしていければと。これからもこうやって(番手戦の)経験をどんどん積んでいこうと思います」

 思えば、19年12月、初めて近畿以外の選手に前を託したのもここ大宮競輪場だった。「そうなんです。その時は伊藤稔真君に付けました。500勝達成もそうでしたし、大宮は自分にとっていろいろなキッカケを与えてくれるバンクなんです」と明かした。

 今、近畿地区には脇本雄太と古性優作の最強コンビを筆頭に、復活の兆しを見せるGP覇者の三谷竜生、日本を代表する追い込み選手との呼び声高い南修二など、輪界を代表する選手が顔をそろえる。そんな仲間たちの存在は稲垣にとって大きなモチベーションとなっている。GI決勝でその近畿ラインの一員に加わることができれば、久しぶりのタイトル奪取も決して夢ではない。まず今後は追い込み選手としての地位を上げていく戦いが始まる。険しい道のりとなることは確実だが、幾多の困難を乗り越えてきた稲垣ならば“ニュー稲垣”を確立し、再び最前線で活躍してくれることだろう。

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