本格デビューから無傷で特別昇班
長松空吾が7月の本格デビューから負けなしの9連勝。3場所連続完全優勝でA級2班へ特別昇班を決めた。123回生では棚瀬義大(岐阜)に次ぐ、4人目の特別昇班だった。
7月別府、四日市と6連勝で迎えた武雄モーニングの前検日もいつも通りリラックスムード。「(特別昇班は)少しは…ですね。考えすぎずにいきたい。ここまでは思ったよりいい結果が出せていると思う。強い勝ち方で9連勝できれば」と意気込みを話していた。
勝ち上がりの走りは決勝に向けて徐々にギアを上げている印象だった。予選、準決ともに打鐘4コーナー付近からの仕掛け。準決は出切ってから同期、宮道良輔のまくりを誘うと、宮道のバックまくりに合わせて強烈な踏み直しを見せた。
「出られるスピードで出て、そこからはまくり待ちでした。宮道君が来ても対処できると思っていた」。
余力を残した危なげないレース運びだった。特別昇班にリーチをかけた決勝は「勝ちにこだわりたい」と話していた前検日の言葉通り2コーナーまくりで勝ち切った。
在所成績は11位で養成所を卒業した。そして本格デビュー後は負けなしの9連勝で、デビュー前から掲げている「3年以内でS級」という目標に、1歩近づいた。ここからは1、2班戦にステージを移しての戦いが待っている。
長所である地足を武器に、同期の出世争いをリードする存在となれるのか。
将来性は十分にある。