ガールズグランプリ2023を4車身差でゴールした佐藤水菜選手。自分の仕掛けどころをしっかり理解した上で、後方に睨みをきかせ、レースを掌握して圧勝を飾りました。
2024年はパリ五輪を目指し、8月までは少しガールズケイリンから遠ざかりますが、さらに強くなった佐藤選手が見られるのならば、待つことも楽しみになりますね。
声援のおかげで強気に戦わなきゃダメだって思い、本当に声援が力になりました!
-ガールズグランプリ優勝の心境はいかがですか?
「獲れると思ってなかったので嬉しいです!」
-なぜ獲れると思っていなかったんですか?
「私に『勝てるよ』って言ってくださっている方にいつも質問するんですけど、自分には自信がなくて、どうしたら勝てるのかということを常に模索しているので、だからこそ今回は勝ててすごく嬉しいです」
-今回の優勝は、やっと勝てたのか、それとも通過点ですか?
「『やったー』くらいの感じです。通過点とも思わないし、勝てて当たり前とかも思ってないし、すごく勝てて嬉しい『やった』って素直に嬉しいです」
-ガッツポーズも早々に出てましたね。
「すぐ出ちゃったくらい嬉しかったです(笑)」
-お客様の声援はいかがでしたか?
「寒い中だったんですけど、たくさんの声援があって、本当に弱い気持ちが出そうだったのを声援のおかげで頑張らなきゃって、ここで強気に戦わなきゃダメだなって思えたので、本当にお客さんの声援が力になりました」
-オープニングセレモニーから声援を受けるたびに『自分は強い』って思うんですか?
「うーん、『私は強い』って暗示をかけるのは発走機についた時くらい、あとはちょっとレースのことを考えてしまった時くらいなので、それ以外の時は『皆、寒いのに応援してくれて嬉しいな』とかって思っていました(笑)」
-レースを振り返って、初手3番手は作戦通りでしたか?
「けん制があったらスタートを取りにいこうと思ったんですけど、吉川(美穂)選手と尾方(真生)選手が来て、すんなり真ん中の位置が取れて、自分にとっては絶好の位置だったので、思ってもない幸運でした。後方にされると思っていたので、本当に運が味方してくれました」
-車間を空けて後ろを気にしながらでしたが、どう見ていましたか?
「後ろから誰かが来ても自分がすぐ対応できるようにっていう意味で、セーフティーゾーンを作っていて、でも、誰も来なかったので、誰にも差されないような位置から仕掛けようと思っていました」
-仕掛けるタイミングはバッチリだったんですね。
「そうですね」
-2023年を振り返ると?
「自分の成長が感じられた1年でした。自分が負けた世界選手権やオールスターでは勝たなきゃいけないって勝手に何かを背負い込んでしまい、気負ってしまって勝てなかったので、初心に帰ってというかチャレンジャーの気持ちで挑めたのが後半戦でした。
前半は勝てるかわからない状態でメダルが獲れて嬉しいという状態で、中盤はプレッシャーで負けて、後半はやり直して、色んなことを経験できた1年でした」
-2024年はどんな年にしたいですか?
「2024年は本当に勝負の年なので、自転車競技を盛り上げるにも、ガールズケイリンを盛り上げるにも、オリンピックはすごくいい機会ですし、4年に1回しかないのでその舞台で自分がしっかりと結果を出せたら最強の女になれると思うので、そこでしっかりと金メダルを獲れるように、頑張りたいと思います」
-では、ファンの皆さんへメッセージをどうぞ。
「たくさんの声援ありがとうございました。2023年最後を優勝で締められて本当に嬉しかったです。この1年出走本数は少なかったんですけど、たくさん声援をいただいて私の力になりました。2024年はガールズケイリンを走ることは少なくなってしまいますが、また強くなって帰ってくるのでその時はまた応援お願いします!」
佐藤水菜(さとう・みな)
神奈川・114期・L級1班 1998年12月7日生まれ。体重163cm 体重59kg
Q ご自身で今回のレースを評価すると?
「運が味方してくれて、85%ぐらいは運がよかったので、それを今後のレースではどんな位置でも自分の実力で獲れるようになりたいと思います」