2025年のネーションズカップは今回のコンヤ(トルコ)で行われた開催のみの1戦だけです。また、その後のUCI発表によれば、次からはまたワールドカップに戻るようです。
さて今回の出場選手は
<短距離 エリート選手>
山崎 賢人 小原 佑太 太田 海也 中野 慎詞 長迫 吉拓 佐藤 水菜 酒井 亜樹 仲澤 春香
<中距離 エリート選手>
橋本 英也 窪木 一茂 兒島 直樹 松田 祥位 内野 艶和 垣田 真穂 池田 瑞紀
以上の15名でした。
コンヤの位置情報から。コンヤは、トルコ共和国のハブ空港のイスタンブールから飛行機で1時間ちょっと、南東に下ったトルコ第6の都市です。歴史は古く紀元前6000年からある都市だそうです。重要な寺院も数多くあり、観光都市です。
ベロドロームは郊外に位置し、周りはほとんど何もないところにありました。
施設的には非常に大きく参加国のバイクストレージは全て建物内で収まるほど。3階建で地下が1階、入り口が2階、VIPルームが3階となっておりました。
そのようなベロドロームで今回のネーションズカップが行われました。
◎3月14日 初日
■男子チームスプリント
日本は長迫吉拓、太田海也、小原佑太が出場
予選 日本2位 42秒229 で勝ち上がり
1回戦 ドイツに勝利 42秒007 ※日本新記録で1-2位決勝へ進出。
1-2位決定戦では イギリスに敗れ2位。
日本 42秒194 1位のイギリスは42秒060
敗れたとはいえ1回戦でのタイムが41秒台に突入出来る事を示唆していると思います。チームスプリントでは間違いなく世界のトップクラスにいると言ってよいでしょう。今後が更に楽しみになってきました。
■女子チームスプリント
日本は坂井亜樹、仲澤春香、佐藤水菜が出場。
予選 日本6位 47秒733 ※日本新記録で1回戦に進出。
1回戦 ドイツに敗れ6位 日本(酒井亜樹・ 仲澤春香・佐藤水菜) 48秒141
新メンバーで臨んだチームスプリントですが、日本新記録を出すも、中々トップ4に入ることが現状では難しいところでしょう。これを踏まえて更なる強化が望まれます。是非、頑張ってほしいですね。
■男子チームパーシュート
予選 日本5位 3分50秒327
1回戦 落車棄権
結果 8位 日本(橋本英也・窪木一茂・兒島直樹・松田祥位※予選&1回戦) DNF
1回戦での落車で途中棄権になってしまいましたが、まだまだ伸び代があると思います。日本新記録の更新また世界でのメダル獲得に向けて頑張ってほしいですね。
■男子エリミネーション
結果 予選敗退 松田祥位
■女子エリミネーション
結果 3位 池田瑞紀
この池田のエリミネーション3位はある意味驚愕ものであることは間違いなく、2月に行われたアジア選手権で初めて国際大会でのエリミネーションを経験した池田がネーションズカップでメダル獲得出来るのは彼女の能力の高さだと思います。
◎3月15日 2日目
■男子ケイリン
1回戦 中野1着 山崎2着
敗者復活戦 山崎1着
2回戦 第2ヒート 中野1着 山崎4着
7-12位決定戦 山崎2着
1-6位決定戦 中野3着
結果 3位 中野慎詞 8位 山崎賢人
何とかここで世界チャンピオンの意地を見せてほしかった山崎。なかなか結果が出なくて苦しいとは思いますが、踏ん張りどころでしょう。
3位銅メダル獲得となった中野は一歩及ばずでした。とはいえ、マレーシア2選手、フランス2選手を相手にしての3位ですから次に繋がるレースだったと思います。世界選での活躍を期待したいです。
■女子スプリント
予選 2位 佐藤水菜 10秒170 ※日本新記録 24位 仲澤春香 10秒734
1/16決勝 仲澤はTHOMAS Lowri(イギリス)と対戦し敗退
1/8決勝 佐藤はMOHD ASRI Nurul Izzah Izzati(マレーシア)と対戦し勝利
1/4決勝 佐藤はLYSENKO Alina(AIN)と対戦しストレートで敗退
結果 5位 佐藤水菜 24位 仲澤春香
女子スプリント予選で中国のYUAN Liyingが9秒976を出し世界新記録。佐藤水菜も10秒170の日本新記録を出したのですが及ばずでした。佐藤は順調に勝ち上がったのですが、1/4決勝で個人参加の LYSENKO Alinaに負け5位という結果でした。
■男子オムニアム
スクラッチ2位 テンポレース7位 エリミネーション5位
結果 3位 窪木一茂 148ポイント
出だしのスクラッチで良かったのですがテンポレース、エリミネーションで3位以内に食い込めず、迎えたポイントレースで何とか巻き返し3位銅メダルとなりました。
■女子マディソン
結果 6位 日本(垣田真穂・池田瑞紀) 12ポイント
垣田が万全の体調で臨めず6位となった日本ですが、今後に期待です。
◎3月16日 3日目
■男子スプリント
予選 9位 中野 9秒479 17位 山崎 9秒592
1/16決勝 中野はBECKHAM David(インド)に勝利 山崎はDAKIN Sam(ニュージーランド)に勝利
1/8決勝 中野はPHILLIP Njisane(トリニダード・トバゴ)に勝利 山崎はRICHARDSON Matthew(イギリス )に敗退
1/4決勝 中野はRICHARDSON Matthew(イギリス )にストレートで敗退
結果 8位 中野慎詞 15位 山崎賢人
男子スプリント予選でイギリスに移籍したマシュー・リチャードソンが9秒041の世界新記録!というタイムを出したのですが、ブルーバンド走行で認定されずでした。しかし、9秒フラットの世界、また8秒台突入が見えてきました。
結果はそのマシュー・リチャードソンが強く、山崎、中野とマシューに敗れてしまいました。
■女子ケイリン
1回戦 佐藤1着で2回戦進出 仲澤2着で敗者復活戦へ
敗者復活戦 仲澤3着敗退
2回戦 佐藤1着で1-6位決定戦進出
1-6位決定戦 佐藤3着
結果 3位 佐藤水菜 19位 仲澤春香
佐藤は本調子とは言えない中、3位銅メダルを獲得。
仲澤は本人が言っている通り、更にパワーアップが必要ですね。頑張りましょう。
■女子オムニアム
スクラッチ1位 テンポレース7位 エリミネーション17位
ポイントレース終了後
結果 7位 内野艶和 83ポイント
スクラッチでスタートダッシュを決めた内野でしたが、エリミネーションで失敗。ここで調子を崩し、ポイントレースでも巻き返しがきかず総合7位となりました。
今回のネーションズカップは他とは大きく違うところがありました。
それはレースの合間にバンク内がディスコ(クラブ?)的になるところです。
DJがいてバンバン、ダンス系ミュージックを掛けるのです。ライティング、イルミネーションも替えたりとかしてですが。
観客が盛り上がれば選手も盛り上がり、トラックサイクリングも盛り上がると思います。是非、このような試みを続けてほしいと思いました。
次の大きな世界大会は10月にチリ・サンティアゴで行われるUCIトラック世界選手権です。
日本勢、そして競輪選手の応援よろしくお願いします!