サマーナイトフェスティバルの今年の開催は玉野競輪場。玉野競輪場は岡山駅から電車で1時間弱の所に位置する海に面した競輪場。少し岡山市内からは遠いですが自然豊かな立地であります。元々は造船町でその娯楽として誕生した競輪場です。勿論、競輪の成り立ちの一つである戦後の復興が目的です。
その玉野競輪場は今年大々的にリニューアルオープンを果たしました。付近に競輪のお客さんを収容出来る宿泊施設は少なく、そのためホテル併設が目玉となっているのは、皆さんもご存知かと思います。
ただ注目すべき所は他にあります。風です。ここ最近の競輪場は、ネット投票の影響で本場に来ない方も増え、また、かなり以前からあるため耐震性の問題もあり、スタンドの規模を縮小。そういった背景もあり、現在の競輪は風の影響が大きくなってきました。
特に今回は海辺の競輪場です。季節的には夏なので影響は少ないとは思いますが、今後の参考にして下さい。
決勝メンバーにはS級S班が2名となりました。その決勝は犬伏の先行一車。番手は松浦。その四国中国ラインは2車になり、3番手の 攻防に注目が集まります。
展開予想
スタートは新田、佐藤の福島ライン。その後ろに犬伏、松浦ライン。そして単騎の森田。その後ろに岩本、和田の千葉ライン。後方から山田、荒井の佐賀ライン。まず犬伏が先行一車ですが、犬伏が誰を一番警戒するかは岩本で、一番後ろに置きたいのは新田になります。まず新田は一番スピードがあり一発があるので後ろに置きたい。ならばスタート新田の直後が理想になります。自身が上昇する時はまだ新田は内に被ってる可能性が高いからです。ある意味新田は一番後ろに置いておけば良いだけです。そして一番警戒しなければならないのは岩本です。岩本はその気になれば先行もあるからです。初日の捲りも10.8の一番時計で、調子の良さも伺えます。犬伏の先行一車ではありますが、遅すぎると岩本に掛けられる可能性があるので、早めに押さえる。その方が森田と山 田も中団を取りに来やすくなり、岩本は6番手に下げさせられます。問題は犬伏の3番手を誰が取るかです。森田は強気なレースが目立ちます。山田は流動的な位置取り。単騎も手伝い3番手は森田だと思います。スタートから後方の山田の動き出すタイミングにもよりますが、打鐘2センターで 犬伏の先行体制。出来ればホームカマシが理想ですが、決勝で少しタイミングが早くなると思われます。3番手が森田。4番手に山田か、岩本で、後方新田で最終ホーム通過。気になるのは犬伏が連日カマシを選択している事です。ここでは少し押さえ先行になるので、意外ともろいかも知れ ません。その状況でまず岩本の2コーナー捲り。3番手の森田は松浦任せになる。犬伏が掛かる事と、番手松浦も出る可能性があるので、岩本不発。そのあおりで新田も行けずです。
このレースは前で決まるレースです。
車券的推理予想 2=4ー357 2ー9ー4357 2ー435ー9
結果
2ー6ー7 189.8倍(67番人気)
レース経過
前受けに福島ライン。その後ろが佐賀勢。そして犬伏、松浦ラインの後ろに森田。後方が千葉勢になった。赤板前に後方の岩本が動き出しましたが、この動きに犬伏は乗って行きませんでした。おそらく自分のタイミングを決めていて、少し早かったので待ったのかと思います。その事で3番手にいた山田に岩本を斬るチャンスが訪れたが、山田は内から岩本をすくった。この動きは岩本が閉めなかったので行けましたが、本来は外から行く機会が訪れたので外から攻めるのが王道であります。その方が脚を遣わす流れでいい位置を取れやすいです。もし閉められれば6番手になっていたでしょう。そしてこの時に、犬伏ラインを追走していた森田が痛恨のミスを犯しまし た。それは赤板過ぎの1コーナーで少し松浦と車間が空いたので詰めたのか、それとも踏み込みでタイヤが滑ったのかカメラアングル的に分からなかったですが、松浦が緩めたタイミングだったのでとっさに内を差し込みました。ギアが掛かっている現在の競輪では痛恨のミスです。元の位置に戻るために、森田は緩めなければならない。そして松浦より下バンクになり、そこで仕掛けられれば一気に離れます。その状況になり森田が離れました。それで山田が3番手に納まりました。付いて行けてたなら3番手は勢いで入れたでしょう。そして新田が仕掛けましたが、犬伏の掛かりから考えて行けないのは明白でした。その時に被った形になっていた岩本が新田の後退で外が開き仕掛け2着。それを切り替え追走した佐藤が3着。番手絶好になった松浦がしっかり後続を 振り切り優勝でした。
今回のシリーズを通して見るとやはり犬伏です。連日しっかり仕掛け力強い競走をしていました。少し前の犬伏より二回りぐらい成長したと感じました。後は2着に入った岩本です。以前の様な走りが出来ていてスピードも復活しています。これからの活躍にも期待出来ます。