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車券推理の極意  2026防府ウィナーズカップ「決勝」
解説&分析 2026.03.25

車券推理の極意  2026防府ウィナーズカップ「決勝」

#レース予想の極意

昨年の伊東ウィナーズカップは、古性優作が寺崎浩平の番手から眞杉匠を捌いて優勝。見事なレースであった。今年も昨年同様、33バンクの防府での開催。防府バンクは昨年リニューアルされ、心地よいバンクへと生まれ変わった。特性としては、33バンクにしては直線が長い点が挙げられる。ただし、やはり33バンク。最終3コーナーまでに3番手以内に位置しなければ勝機は薄い。位置取りが重要であり、それと同時に主導権争いも激しくなる。
今回の選考基準は「1着回数の多い選手」。S級シリーズで活躍した選手が優先されるため、昨年のS級S班から陥落した選手は出場しづらいシリーズでもある。その中で地元の清水裕友は、よく踏ん張って出場権を得た。
今シリーズの優勝候補筆頭は吉田拓矢。ここ最近の動きは他の選手を圧倒しており、特に判断力が素晴らしい。それに加えてスピードと粘りも十分だ。
次に古性優作。言わずと知れた現役トップクラスの選手だ。
そして地元の清水裕友。近況はやや波に乗れていないが、地元では抜群の勝負強さを発揮する。今回も十分にチャンスはある。
脇本については、33バンクではいつもの位置取りでは厳しい。それを嫌って早めに動けば、優勝まではどうかという印象だ。

初日特選では、やはり吉田拓矢の動きが抜群。同地区の眞杉匠も持ち味を発揮して1着。最終レースでは嘉永泰斗も好調を維持している印象だった。
2日目「毘沙門天賞」では、眞杉が先行し、吉田が差し切り。関東勢の磐石ぶりが際立つレースだった。
そして準決勝
10Rは石原颯が後方から主導権を奪い、清水が優位に運ぶ展開。脇本も早めに動いて打開を図ったが、小さな動きの連鎖から大量落車に巻き込まれた。落車がなければ1、2着争いだったかもしれないが、これも競輪である。
11Rは寺崎浩平が先行、古性が番手。そこへ吉田拓矢が仕掛ける。古性が再三にわたり牽制するも、それをかいくぐっての吉田の1着は圧巻。その影響で古性の前残りの感覚も狂ったのかもしれない。
12Rは吉田有希に乗った眞杉。そこへ山崎賢人がカマシ。眞杉は番手を捌いて巧みに対応し、吉田に追走させた。このあたりの動きは秀逸だった。吉田は力及ばずも、山崎が残った要因とも言える。

決勝メンバーは出そろい、ライン構成は関東が吉田―眞杉、南関が深谷―小原、中国四国が清水―久米。古性、菅田、山崎は単騎となった。

注目は関東ラインが吉田―眞杉の並びとなった点。そして清水が山崎の後ろを選ばなかった点だ。関東は眞杉先頭が自然にも思えるが、今回は吉田の動きがそれだけ抜群だったということだろう。清水も、山崎の後ろでラインを組めば優勝に近づくが、カマシ展開のリスクを嫌い、自力勝負を選択したと見られる。

展開予想
スタートは深谷。その後は枠なりの周回と見る。清水ライン、古性、関東、菅田、山崎の順。
まず吉田が動き、古性が追走。清水ラインの動きも考えられるが、古性がいる以上、南関勢に付ける可能性もある。下げた深谷が巻き返す展開。
吉田は早めに下げる可能性もあるが、それでは間に合わない可能性が高い。叩き合いも想定される。その際、単騎勢の位置取りが鍵となるが、やはり古性が好位を確保か。清水は自力に備える形。
本来、吉田は深谷の先行をカマシ気味に叩きたいところ。そうなれば関東決着。叩き合いなら清水のまくりも十分ある。

車券推理
7=3-1・2・5・4  7=1-3・2・5・4  7=2-1・3・5・4  1=2-7・5・4

結果
9-7-1 531.5倍(160番人気)

レース経過
スタートは南関勢が前受け。古性に関東勢が続き、菅田、その後ろに清水―山崎の周回。ただし清水はスタートで後輪を滑らせた。
まず清水が動き、吉田が上昇。清水が3番手、古性が5番手、深谷は後方。そこから吉田が一気にペースアップ。
最終ホームで古性が仕掛けるも伸び切らず、それを目標に深谷が2コーナーから仕掛ける。眞杉も合わせて出るが、深谷が一気に加速して前団を飲み込んだ。山崎も追走する形となったが離れ、深谷が単独で抜け出して優勝。

総括
今シリーズは選考基準の影響もあり、力の差が明確に表れたシリーズであった。そして33バンクにおいて、駆け引きの重要性は改めて浮き彫りとなった。若手機動型の活躍も目立ったが、7車立てでの成績をそのまま9車の舞台で結果に結びつける難しさも見えた。脚力だけでなく、レースの組み立てや勝負へのつなげ方が問われる。
若手にとっては、先を見据えたレース運びを身につけることが今後の課題と感じたシリーズであった。

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