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車券推理の極意 2024高松宮記念杯「決勝」
解説&分析 2024.06.19

車券推理の極意 2024高松宮記念杯「決勝」

#レース予想の極意

高松宮記念杯はすっかり岸和田に定着した伝統の東西対抗戦。一次予選トライアル2走制。特選競走が無い事で、各レースメンバーも濃い感はあります。しかしここでいかに勝ち上がるかが二次予選以降の流れを作ります。他を圧倒する事、確実に勝ち上がる事である。番組的にもそれは影響します。地元古性優作は3連覇が掛かります。昨年は落車からのスタートでした。本人が描いていたストーリーでは無かったと思いますが、それがかえって古性の凄みを増強させました。そしてそれをプラスにし優勝に結び付けました。今年はどんな結末が待っているのでしょうか。

一次予選は、特選レースがないためどのレースも濃くは感じます。しかし勝ち上がりの幅は広く、2走が6着5着でも勝ち上がり。東は厳しく西は緩い勝ち上がりを感じました。そして準決勝は4個2着+1。準決勝の2着権利は選手の戦法の幅を狭める事と、一発狙いが増えてきます。それが予想外の展開を作ってます。

準決勝を終え出揃った決勝メンバーは、地元近畿勢が脇本、古性、南の並び。神奈川も3車揃いましたが、郡司がライン先頭で、北井、和田の並び。そして新山に桑原が付け、小林が単騎の構成です。神奈川ラインの郡司が先頭なら、やはり北井の引き出し役かです。郡司はすでにグランプリの権利を持っています。それを見据えての並びかです。対するのはやはり近畿ラインになります。昨年は脇本が捲り連発で勝ち上がり、古性は落車からの勝ち上がり。それが脇本の先行一択の雰囲気を作りました。そして脇本が突っ張り先行で古性が優勝しましたが、今年は別の要因でその雰囲気もあります。それはウィナーズカップで脇本は窓場の先行に乗り優勝しました。シンプルなレースではなく、脇本に好都合な展開が巡って来た優勝でしたが、番手からの優勝がこの高松宮記念杯に影響するでしょう。しかも神奈川ラインは郡司がライン先頭です。脇本は前受けから郡司上昇で引けば4番手も取りやすい。新山は叩き合いを待つ分遅れます。しかしそれは出来ない。その意味では脇本の先行条件も揃いました。脚を貯めているのは新山であり、小林になります。

 

展開予想

前受けは1番車の南が取り脇本。そして2番車の新山が中団。神奈川ラインが続く。小林は新山ラインの後ろなら、そこに頼る事になりやすいので、最後尾からの周回と読む。脇本が赤板前から後ろを警戒し突っ張り態勢。流石の郡司も脇本に本気で踏まれたら出っ切る事は難しい。仮に神奈川が出るなら北井は優勝に近くなりますが、3番手は和田が交わす事もある。しかし脇本は郡司を出ささず、近畿が早目の主導権。そこから古性が出る事はあまり考えないと思う。それ以上に脇本の準決勝の先行は強靭だったからです。それに加えて早目の先行の番手捲りは抜かれる可能性が高まる事もあるからです。しっかり4番手キープしているのは新山。神奈川ラインが浮いたとしても降りて来る選手はいない。条件は付きますが、その位置は必ずチャンスは巡って来ます。基本路線は脇本の突っ張り先行で、番手から古性が優勝です。

車券的推理予想:  7-1-245  7=2-164  7=9-184 9=8-74

結果 9-8-7 23.4倍(1番人気)

レース経過

前受け郡司が取り神奈川勢が前受け選択。そして中団に新山が入り、小林が続く。後方7番手に近畿ライン。近畿勢がスタートを取りに行かなかった。それなら4番手を取ると思った。しかし最初から後方カマシの作戦で組み立てていた事は意外だった。脇本が赤板前に動き郡司を叩こうとするが、郡司はすでに突っ張り態勢を築いていた。脇本は郡司を伺いながらの動きだったので、中途半端な仕掛け。その時点で北井、和田、新山での優勝争いになった。北井が2コーナーから番手捲り。3コーナーでは北井か和田の争いに。そして北井が和田を振り切り優勝。

脇本はカマシに自信を持っていたのかも知れませんが、強引に行く郡司を7番手からカマシ切るのは無理です。せめて何故4番手からレースを進めなかったのか疑問ですが、それは脇本の日頃の単調なレース組み立てが影響していると思います。レースの動きに常に反応、対応するのではなく、自分のタイミングだけを探してレースをしています。その戦法なら後方が誰でも邪魔されないですが、それはアマチュアにも出来る組み立てです。脚のみの走り方です。仮に負けたとしても何かを残す。後につながる事をすることが競輪では大事です。

優勝した北井は番手捲りではありましたが、タイトルホルダーの仲間入りを果たしました。
手を挙げたかった所でしたが、後ろから引っ掛けられ落車。
両手を挙げるのは、自分でタイトルを掴んだ時までお預けですね。

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