東龍之介が9月21日の弥彦で、昨年9月3日の青森ナイター以来となる優勝を成し遂げた。しかも、3連勝での完全Vだった。「いやあ、うれしいですね。1年ぶりというのは聞いて初めてわかりました」と照れくさそうに答えた。
今シリーズの予選は同県の北井佑季と同乗。北井らしい先行で、番手の東にとっては絶好の展開となった。「北井君が強かったです」と言いながらも、最後は余裕を見せての差し切り勝ち。展開が向いたとはいえ、状態の良さがうかがえた。
しかし、準決勝は目標不在の難しい組み合わせ。高橋和也―村田雅一の中近勢に対し、高橋の番手勝負に出て村田に競り勝ち、直線で追い込んだ。「流れが良かったです」と謙遜したが、冷静に展開を読んだからこその結果だろう。
迎えた決勝。東日本勢は東、福田稔希、佐藤和也の3人。佐藤が3番手を回り、東は福田の番手という絶好のポジションを得た。福田が正攻法から、押さえに来た真鍋智寛を突っ張る。再度、真鍋が仕掛けてきたところを村田が張ったが、村田自身が落車した。真鍋もスピードが落ち、気がつけば東日本ラインの3人が後続を引き離す展開になっていた。ゴール前で粘る福田を捕らえ、完全優勝を決めた。「福田君のおかげです。そして3番手を回ってくれた佐藤さんにも感謝します」
番手勝負を身上とする東は言う。「例えば野口裕史さんのような選手なら絶対競りにいきます。点数が低くてもつきたい先行選手はいます。先行にこだわる選手なら点数に関係なくつきます」。裏を返せば、自力でも先行にこだわらない選手には無理に競りに行かず、流れの中で対処するということだろう。本来のスタイルを維持しつつ、柔軟に構える姿勢がうかがえる。
今年、練習拠点を川崎から小田原へ移した。住まいも横浜から小田原へ移した。「小田原は住みやすいですね。練習環境もいいです。伊豆も近いし富士五湖も近くてオフの日は家族と出かけています」。もっと強くなるために、あえて環境を変えた東。弥彦の3連勝Vにとどまらず、今後も優勝を重ねていきそうだ。