将来性抜群な〝若駒〟のコメントは常に「先行」
今期から1・2班戦に戦いの場を移したデビュー2年目の〝若駒〟が9月に入ってブレークの兆しを見せ始めた。昇班直後の2か月間は「チャレンジとの違いもあって、思ったよりも苦戦しています」と一度も決勝に上がれていなかったが、9月に入ると一変する。地元の西武園で予選、準決勝を逃げ切って昇班後初の決勝進出を果たすと、続く岐阜でも逃げ切り連発で連続優出に成功。特に岐阜では、準決で徹底先行で鳴らすビッグマンこと藤井優希を突っ張り先行で完封し、決勝も前期S級の南儀拓海を出させずラインから優勝者を出すなど、大きなインパクトを残した。
「少しずつ1・2班戦のレースの流れをつかめてきたのが大きいと思います。ペースにもだいぶ慣れてきたし、自分の力を発揮できるようになってきました。それに練習はずっとやっていたし、脚の状態も自転車の感じも良かったので。それがかみ合ってきたんだと思います」
連続優出の要因を自身ではこう分析する。ただ走って数をこなしたのではなく、一戦一戦しっかり考えながら風を切り続け、そのたびにペース配分や駆け出しのタイミングなどの問題点を把握し、その点を注意しながら改善したからこそ、9月の躍進につながったのだろう。「結果が出るようになったのは、一緒に練習して下さる先輩たちや、レースのたびにアドバイスをくれた方々のおかげです」と感謝の意を示し、「常に決勝に上がって、そこでしっかり勝負できる選手になっていきたい」とワンランク上の目標を掲げた。
そんな木村の特徴といえば、戦前のコメントが常に「先行」であるということ。最近は多くの選手が〝先行ってコメントして先行できなかったらたたかれてしまいそうなので『自力』で〟などSNSなどで批判の声が上がるのを恐れて保険をかけたコメントをする中、木村は「先行」のコメントにこだわっている。これには周りの先行選手からも「気持ちが強い証拠」や「自分はそのコメントを出せたことがない」など感嘆の声がたびたび上がる。
最近は「先行の中の戦法が広がってきた」と突っ張り先行、カマシ先行、抑え先行と、バリエーション豊富な「先行」で見せており、メンバー構成や初手の位置よって臨機応変に使い分けている。
今期はさすがに間に合わないかもしれないが、必ずや近いうちにS級点を取り、上の舞台でも関東を代表する先行選手として風を切っていることだろう。