「還暦S級レーサー」を目標に…
前期までS級で戦っていた大ベテランは、御年59歳。今期と来期はA級で戦うが、大きな目標を掲げ、今期の“勝負駆け”に日々臨んでいる。
「“60歳でS級”というのを目指してやっています。59より60の方がキリがいいし、記録にも記憶にも残ると思うのでね(笑)。(序盤は前期までのS級点が残っている)今期がラストチャンスという気持ち。可能性がある限りは狙いたいし、一戦一戦、一生懸命走っているところです」
7月の2場所はいずれも決勝を逃したが、6走で3度の確定板入りと、まずまずのスタートを切った。そして迎えた今期3場所目は地元の京王閣。「ここで決勝に乗れなかったら一生乗れない、くらいの気持ちでした」と、集中力マックスで登場した。
初日特選は、前期までS級で戦い、直近の競走得点が100点を超えていた鈴木薫を目標にしたが、6着と苦戦。ただ、圧巻だったのは準決勝だ。再度の連係となった鈴木のカマシにぴったり付け切ると、まくってきた別線を番手で大きくけん制。さらにゴール前では鈴木に迫り、地元ワンツーを決めた。傍から見れば人気に応える好レースだったが、「あそこまで持っていく必要があったかどうか。もっと小さな動きにしていれば薫を差せたかもしれないし、そこは修正しないと」と、すぐさま改善点を自ら挙げた。100点レーサーの強烈な仕掛けに付け切って満足するのではなく、「もっと良くなるにはどうすればいいか」と常に上を目指す。その向上心こそが、この年齢になってもS級点を狙える位置にいられる秘訣なのかもしれない。
A級からS級へ昇級するための競走得点のボーダーは期ごとに変動するが、一般に91点前後が目安とされる。まだ先は長いものの、序盤は十分にS級点を狙える位置にいる。還暦S級レーサーが誕生するのか。今期の川口の走りに、ぜひ注目してほしい。