7月のベストレース マシュー・リチャードソン(イギリス・S2)
伊東競輪FⅠ「競輪ワールドシリーズ2026」7月10日 S級予選10R
パリ五輪でケイリン、スプリントともに銀メダルを獲得し、200mFTTの世界記録を持つ正真正銘のスピードスターが日本の競輪に初挑戦。初戦の6月小倉、2戦目の青森では決勝進出を逃すなど、日本独特のレース運びに手を焼いたが、3場所目の伊東で初めて決勝へ進出。333mの短走路でも、内容の濃い走りを連発した。
初日は川口聖二、鶴良生との3分戦。赤板で鶴が先頭に立つと、リチャードソンは内から潜り込み、鶴の番手を確保。川口が山内卓也を連れて叩くと、すかさず3番手にスイッチした。山内のけん制をしのいで4コーナーから外へ持ち出し、爆発的なスピードで直線を突き抜けた。
特に目を引いたのは順応性の高さだった。小倉、青森では内に包まれたり後手に回ったりと、組み立ての甘さから得意のスピードを生かし切れない場面が目立った。しかし、2場所を経験して位置取りへの意識が高まり、レース内容は一変。世界屈指のスピードに競輪の技術が加わり、さらなる進化を印象づける一戦となった。