競輪をもっと知ってもらいたい!
グレード競走での初優勝には、あと一歩届かなかった。7月22~24日に前橋で行われた3日制GⅢ「ドームスーパーナイトレース」では、予選1着、準決勝2着で決勝へ。決勝は小堀敢太―原の北日本2車ライン。前受けから小堀が果敢に先行し、絶好の展開が巡ってきたが、谷口遼平、恩田淳平に続く3着だった。
「せっかく小堀君が駆けてくれたのに、モノにできなかった。自分の脚力不足でした。もっと脚を付けないといけない」と悔しさをにじませた。
それでも、近況は充実ぶりが光る。S級とA級を行き来していたが、2026年前期は平均競走得点101・54点。好位を確保して自力を繰り出し、1着を奪う場面が増えている。「S級のレースに慣れてきているのが大きいですかね。何かを変えたとかはないです。練習も積み重ねてきているから、その成果もあるでしょうね。戦法に関しては位置取りにこだわるようになりました。頭を使って走っていますよ」
原と言えば、競輪選手になる前から広く知られた存在だ。2018年平昌オリンピックのフリースタイルスキー男子モーグルで銅メダルを獲得。平昌五輪後に競輪選手を志し、2019年に日本競輪選手養成所へ入所、2020年にデビューした。「モーグルと競輪の共通点? 特にないですよ」と話し、「競輪に来てよかった」と今はモーグルへの未練はない。2022年3月にモーグルを引退してからは競輪一本に集中。結婚して家庭を持ち、レーサーとしての歩みを着実に進めている。
現在の目標はもちろん競輪選手として活躍することだが、その先には大きな夢がある。「自分が競輪で有名になって、もっと冬季競技の選手にも競輪のことを知ってもらいたい。自分は競輪選手になってよかったですから。僕のように違う競技から競輪選手になる人が増えてくれたらいいですね。自分がその先駆者みたいな存在になりたいです」。
競輪の魅力を全国のアスリートに広めるべく、原大智は今日もバンクを駆け抜ける。