苦節12年、A級1・2班戦で待望の初優勝
田原が、A級1・2班戦で待望の初優勝を飾った。2014年7月のデビューから苦節12年、ようやく手にした歓喜のVだ。「チャレンジ戦での優勝はありますけど、A級1・2班戦ではありませんでした。本当にうれしいです」と笑顔がはじけた。
このシリーズは予選から動きが際立っていた。初日は田川翔琉・興呂木雄治の3番手をキープし、人気を集めた橋谷成海・山崎輝夫を絶妙なけん制で動かせなかった。バックに入ると猛然とまくり、後ろの宇佐見に差されはしたものの、2着で準決勝へ進んだ。道中、橋谷をけん制するため相当脚を使っていたはずだが、それでもまくり切ったのは好調の証しだろう。
続く準決勝では坪内恒が圧倒的な人気を集めた。前を取った坪内に対し、田原は打鐘で前に出ると、そのまま覚悟の先行勝負に出た。自在のイメージが強い田原の先行に、果たして持つのかという不安もよぎったが、スピードはゴール前まで衰えなかった。結果的にマークした小橋明紀に差されて2着。「調子はいいと思いますが、2着ですから。予選も差されて2着だし」と、勝ち上がりにも納得していない様子だった。
優勝戦は田原のほか、同じ北海道の中村弘之輔、青森の小橋、福島の宇佐見と北日本勢が4人勝ち上がった。並びは中村―田原―小橋―宇佐見。対するは半田誠―田代匠の九州勢で、藤井優希が単騎。4対2対1の構図となり、競走得点上位の半田が人気を集めた。前を取った半田に対し、中村が赤板から上昇。すると半田は簡単に引いた。「あんなにスムーズに行くとは思っていなかった」。単騎の藤井が5番手で半田と併走。田原はホームから仕掛けた藤井をけん制すると、その外をまくってきた半田も猛ブロックしながら前に踏んだ。「正直なところ、半田君のスピードが良かったので行かれたと思った。よくあそこをこらえられたと思う。ラインのみんなに支えられました」と感極まった。
「特に変わった練習はしていません。変わったことと言えば、前重心から後ろ重心に戻したことくらいですかね。ただ、セッティングは常に意識しています」。
A級1・2班戦での初優勝は、日々の研究が実を結んだ結果だろう。