変化や兆しを信じて
昨年10月、還暦レーサーの仲間入りを果たした。24年後期、25年前期と1年間のチャレンジ落ちはあったが、昨年後期には2班に復帰。しかし、その復帰を前にした昨年6月、梶應は突如としてスランプに陥った。
「年齢からなのか、はっきりとした原因はわからないけど、去年の6月中旬から、いきなり体が動かなくなった。硬直感というか、脚には来ていないのに、脚が棒のようになってくる感覚がある」
昨年前期はチャレンジ戦でも6勝を挙げていた。それが最終戦の6月大宮から明らかに動きが悪化。その後は着に絡めず、集団でゴールすることすらままならなくなってしまった。
「1年前までは63、4歳まで頑張りたいな、三ツ井勉さんの最年長記録を抜きたいな、と思っていたからショックですね」
体の異変を感じてから9カ月がたとうとしている。今も苦しい戦いは続いているが、練習では変化が見られている。
「2月から松山のバンクが使えるようになった。1カ月くらい前はハロン(200m)を駆けても13秒9しか出なくて、後ろに付いていたガールズの松尾(智佳)に追突されそうになった。それが小倉に来る少し前には、野村(典嗣)の11秒7、8のまくりに付いていけた。かなり良くなっているし、そこは兆し、変化と捉えている」
5年前には股関節を手術し、一昨年2月には胃がんで胃の8割を切除。これまで何度も選手生命のピンチを乗り越えてきたという自負がある。
「悔しさや歯がゆさはある。来期、70点は取れないにしても、ゴール勝負ができるところまでは戻したい。自分もそうだし、レースでのワクワク感をファンに見せたい。確定板に載って、ファンに早く『お待たせしました』って言いたいね。変化は感じているし、最近は自分でも初日の走りに期待している部分はある。それを信じて努力したい」
最年長の野崎修一をはじめ、同期の57期は10人が現役として奮闘している。梶應も、このままでは終われない。