実に22年ぶりにユニフォームのデザインが刷新された競輪界。新たに、女子グランプリメンバー専用のユニフォームも誕生した。男子選手の間では、レーサーパンツから星柄が消えたことに違和感を覚える声もあるが、その点について尾崎睦に聞いてみた。
「デザイン自体に、他のメンバーは分かりませんが、私個人として特別な感情はないですね。それよりも、グランプリメンバーだけが着られる特権、ご褒美だと思っています。これまではグランプリが終わって新年一発目になると、また“普通の選手”に戻る感覚があった。それがモチベーションの面でも変わるので、私は素直に嬉しいです」
改めて昨年のグランプリを振り返ってもらうと、表情は引き締まった。
「あのレースに限って言えば、1着以外は無意味。レースは作ったし、勝ちに行きました。でも、サトミナ(佐藤水菜)の牙城は本当に厚かった。1着と2着の差は、賞金以上にとてつもなく大きい。地元ファンの声援も凄くて……本当に悔しかったです」
今年最初の開催は西武園ミッドナイト。結果は準優勝に終わった。
「熊谷芽緯さんの先行を2角から捲ったけど、後ろにいた加藤舞さんに差されてしまった。勝ち切れなかったですよね。その“2着”という結果も、グランプリとどこか通じるものがあったと思います。だからこそ、普段の普通開催から一走一走を大切にしたいです」
当面の目標は、4月に松戸で行われるオールガールズクラシック(GⅠ)。上位陣は口を揃えて「賞金ではなく、GⅠを獲ってグランプリへ」と語るが、尾崎睦もその一人だ。
人望も厚く、彼女を慕うガールズ選手は多い。走りはスマートで、正攻法の美しい自力勝負が身上。ただし、GⅠを獲るためには、時に非情さを伴う“新たな実像”も求められるのかもしれない。
――前橋競輪から。(前橋1/19-21 は3日間1着の完全優勝でした)