これほど驚きの結果に終わったGI決勝戦はあっただろうか?
2025年、最後のGIレースの競輪祭決勝戦
栄光の1着ゴールを果たしたのはなんとGI初決勝進出、
さらには今開催に競走得点での〝S級1班〟勝負がけでもあった6番車の阿部拓真が優勝したのだ。
当然ながら払戻金は三連単350,990円と全シリーズ6日間を通して男子レース最高配当を記録である。
ここまでドラマティックな結末は私の現役生活+引退後(7年間)を含め初めての経験であった。
プロスポーツと言う概念がこの世に生まれてから今も変わらず言われ続けている格言がある。
〝あきらめない限り勝利の女神はプレーヤーを見放すことは無い〟
と。
ハッキリ言うが僕は今でもピンときていない。
グランプリをはじめGIレース、ヤンググランプリまでも優勝することが出来たが僕は今でも
〝あきらめなかったからGIを優勝することが出来た〟
なんて1ミリも思ってはいないのだ。
じゃあなぜGIを優勝出来たんだ?
ハッキリと言える。
〝運が良かったから〟
と。
周り(トップクラスの選手たち)を見れば分かる。
当然自分も血反吐吐くような努力はした。
だがそれは皆やっている。
当たり前なのだ。
とてもじゃないが『自分が一番頑張っている』などと思えたことは無いし、
今でもなぜ『GIレースを優勝出来た』理由など分からない。
僕より圧倒的に強い選手は沢山いた。
考えれば考えるほど答えは
〝たまたまその日が自分の日だった〟
だけなのだと。
阿部拓真もきっとそんな感じに思っているんじゃないかなと思います(そうじゃなかったらゴメンよ(笑))
けど今確かに言えることがあって、
引退して7年経った今も、
GIレーサーとして誇りを持って生きて行けていると。
阿部拓真には今後たくさんの試練が訪れるだろうが胸を張って堂々と自分なりの競輪道を貫いて欲しい。
あなたは死ぬまで(一生)
〝GIレーサー〟
なのだから。
あらためて阿部拓真選手、
競輪祭優勝おめでとうございます