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10月の印象に残った選手を紹介!
特集 2025.11.05

10月の印象に残った選手を紹介!

#マンスリーベストプレイヤー

10月のMVP 小倉竜二(77期・徳島)

 京王閣競輪GⅢ「開設76周年記念ゴールドカップレース」10月2~5日
 前橋競輪GⅠ「第34回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」10月23~26日

 

京王閣記念のハイライトといえば準決勝で実現した新田祐大に小倉竜二が付くサプライズ連携。普段からクールな装いが特徴の小倉でも準決のメンバーが発表されるとさすがに目を丸くし「思い出作りになりますね」と驚いたが、初連携を喜んだ。レースはその新田が近況では減りつつある打鐘カマシとロング駆けに打って出た。出足に食い下がった小倉はペース駆けを楽々と追走して最後はズブリ。「3着ぐらいに入れれば、と思っていたけど抜けるなんて」と再び、目を丸くした。決勝は惜しくも4着と確定板には乗れなかったが連日、好気配。その勢いで寬仁親王牌を迎えた。

前橋・寬仁親王牌は初日に石原颯の突っ張り先行に“ハコ3”スタート。「5番車なのにスタートを頼まれていたんでね。石原、1番車だったのに…おかげで脚を痛めた(苦笑)」と冗談を交えてボヤいたが、足に刺激が入ったのか二次予選、準決とリズムよくあれよあれよと決勝へ。これには「さすがに…予想外ですね…」と本人もビックリだった。ただ、その準決は松本貴治の前々へさばく総力戦にしっかり食い下がった粘りのある好一番だった。

決勝の並びを決める際は犬伏湧也―松本の3番手を即決。犬伏は弟子であり番手を主張するのがスジだが「準決もそうだし、いつも松本に前を任せているので」と頑なに番手を回ろうとしなかった。2日目の二次予選Bも東矢圭吾の番手を回ることができたが、片岡迪之に譲り3番手を回った。このあたりの競輪道や信念は昔から首尾一貫としている。

その決勝は犬伏が仕掛け損じ出番なく終わり、レース後は「競輪をわかっていない。打鐘は勝負どころでしょう。何がしたかったのか…。松本とゴール前勝負をして欲しかったのに…」と辛らつだった。中四国地区は伸び盛りの若手が多く出現し充実してきたが、いざ特別戦線ともなると要所での取りこぼしが多い。こうしたゲキを若手に飛ばせる小倉の存在はとても貴重で、ビシっと地区が引き締まる。

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