第3回競輪祭女子王座戦が小倉競輪場で開催される。男子の競輪祭と同時開催で28名のガールズ選手によって3日間のトーナメント制で実施されるが、優勝者にはガールズグランプリの出場権が与えられるとともに大会終了時点での獲得賞金ランキングよってガールズグランプリの出場選手決定される。昨年の覇者であり今年もGⅠを4連覇中の最速の女王・佐藤水菜が断然の中心だが、小倉バンクとの相性抜群の梅川風子や今年は2大会のGⅠで優出している新鋭・仲澤春香の一発も侮れず、昨年の大会でまさかの予選敗退に終わった児玉碧衣の地元戦でのリベンジにも期待したい。

佐藤水菜 神奈川 114期
佐藤水菜は昨年のガールズグランプリは2着だったが、4月のオールガールズクラシック決勝では児玉碧衣の追撃を1車身振り切っての逃げ切りで優勝、6月のパールカップ決勝では尾崎睦の追撃をやはり1車身振り切っての捲りで完全優勝、8月の女子オールスター競輪決勝では2着の久米詩に5車身の差をつける捲りで完全優勝している。これによりに昨年の競輪祭女子王座戦と2023年のガールズクランプリも制覇しているためグランドスラムとグランプリスラムを同時達成しており、もちろん今回も断然の優勝候補の筆頭だ。

尾崎睦 神奈川 108期
尾崎睦はホームバンクの平塚で開催されるガールズグランプリに出場するために頑張っている。2017年の平塚での開催時には初出場を果たしているが、2020年と2022年の開催時には出場できなかったのでガーズグランプリに対する思いは誰よりも強いはずだ。10月末時点の獲得賞金ランキングでは4位に付けているがもちろんまだまだ油断はできない。昨年の競輪祭女子王座戦では優出、今年も6月のパールカップで優出しており、今回も全身全霊をかけた走りでガールズグランプリ出場を目指す。

仲澤春香 福井 126期
仲澤春香は自転車競技に重点を置いているためガールズの出走は多くないが、今年出走した6回の普通開催はすべて完全優勝だ。GⅠ初出場となった6月のパールカップでは予選は捲りの2着、準決は逃げ切りでGⅠ初優出を達成して決勝は5着。8月の女子オールスター競輪も予選は捲りの1着、準決は佐藤水菜の逃げを追いかけて2車身差ながら2着でGⅠ連続優出を決めている。決勝は4着だったが、なにもできなかったパールカップの反省を胸に一度は主導権を取って見せ場をつくっており、初出場となる今回も活躍が期待でるだろう。

梅川風子 東京 112期
梅川風子は昨年の競輪祭女子王座戦では決勝7着に終わったが、一昨年の決勝では佐藤水菜の捲りを上がりタイム11秒6で差し切って完全優勝を達成している。女子王座戦の前身であるガールズクランプリトライアルでも2018年のグーループBと2019年のグループBで連覇と小倉バンクとの相性は抜群だ。今年は8月の女子オールスターの準決で落車したが、4月のオールガールズクラシックと6月のパールカップで優出、10月までの優勝が17回と好調をキープしており、得意のバンクで2年ぶりのガールズグランプリ出場を目指す。

児玉碧衣 福岡 108期
児玉碧衣は昨年の競輪祭女子王座戦はまさかの予選敗退となり3日間勝ち星なしに終わった。ガールズクランプリも5着と凡走してしまったが、今年は4月のオールガールズクラシックで優勝こそならなかったが2連勝の勝ち上がりで準優勝と復活の走りを見せた。6月のパールカップではやはり予選で5着と敗退したが、敗者戦できっちり2勝しており、8月の女子オールスター競輪では準決を2着で突破して優出している。10月末までの優勝が17回で獲得賞金ランキングは2位につけており、今年こそは地元戦で強い走りを見せてくれるだろう。

久米詩 静岡 116期
久米詩は4月のオールガールズクラシックは準決敗退、6月のパールカップは予選で失格となったが、8月の女子オールスター競輪では3着、3着で勝ち上がり決勝2着と健闘している。10月末時点の優勝回数は14 回で昨年の11回をすでに上回っており、獲得賞金ランキングも3位とガールズグランプリに初出場を果たした頃の勢いを取り戻してきている。昨年の競輪祭女子王座戦は決勝5着だったが準決は上がり11秒8の捲りで快勝しており、今回も2年ぶりのガールズグランプリ出場を目指して自慢のスピードを見せつけてくれるだろう。

柳原真緒 福井 114期
柳原真緒は10月末時点の優勝回数が9回で獲得賞金ランキングも8位と数字的にはもう一息の印象だが、今年はGⅠの3大会で優出と状態はいい。4月のオールガールズクラシックの準決は梅川風子の捲りを追走して2着、6月のパールカップの準決は仲澤春香の逃げを追って3着、8月の女子オールスター競輪の準決は太田美穂の逃げを番手から交わして1着と自力での勝ち上がりがないのがやや物足りないが、2022年の平塚でガールズグランプリ初優勝を飾っているだけに、今年も柳原らしい自在な走りで出場を狙う。