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直送!競輪場便りfrom 別府競輪場  牧剛央(大分・80期)
インタビュー 2025.11.05

直送!競輪場便りfrom 別府競輪場  牧剛央(大分・80期)

#競輪場便り

ベテランが地元で底力を発揮

 10月18日が52歳の誕生日だった牧剛央。地元・別府開催のナイターGⅢ「施設整備等協賛競輪」準決勝日で、決勝入りを決める最高の誕生日にするつもりだった。

だが一次予選から苦しい戦いになった。青柳靖起―渡邉豪大の3番手回りで、青柳が勝負どころで内に詰まる厳しい流れ。牧も懸命にコースを探したが前団は遠く6着が精いっぱい。7着の三宅達也とは8分の1車輪差だった。7着では二次予選に進出できず、着順発表で6着と分かると右拳を握って「ヨシッ」と声を出したほど。気持ちを入れて仕上げてきただけに早々に勝ち上がりを逃すことだけは避けたかった。

 伊藤颯馬―阿部将大を追走した二次予選は3着。強烈ダッシュで阿部も口が開くほどだったが、牧も気合で追走を決めた。「なんとか良かった。状態はいいと思う。とにかく決勝に乗れるように頑張ります」。晴れて誕生日を準決勝で迎えられた。青柳―中川誠一郎の後ろから地元GⅢファイナル入りを目指したが、残念ながら7着。6月の地元記念に続いて準決勝敗退となった。「悔しいね。あと1日あるので、最後まで頑張りたい」

気を落とすことなく最終日は阿部英斗の積極策に乗った大西貴晃が番手捲り。最後は牧がゴール前でかわして待望の白星ゲットでシリーズを締めた。「この1着は前2人のおかげ。やっぱり決勝に乗りたかったね。それを目指して練習をやってきたので」

3月の四日市GⅢ「BNR 大阪・関西万博協賛」で決勝3着。その際に「GⅢ決勝は競輪人生で最後かな」とコメントしていたが、まだまだ貪欲だ。しかも四日市の奮闘で15年ぶりの競輪祭出場、5年ぶりのGⅠ出場も決まっている。「地元のGⅢと競輪祭。自分の中でいい目標があって、練習に打ち込めた。決勝に乗れなかったけど手応えは掴めている。競輪祭も少しでも勝ち上がれるように頑張りたいね」

年齢を重ねても衰えるどころか、まだまだ元気いっぱい。地元GⅢ直後の佐世保FⅠで6月青森FⅠ以来となる決勝進出も果たした。大目標の競輪祭に向けて52歳の奮闘はまだまだ続く。

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