トラック種目の日本チャンピオンを決める、第94回全日本自転車競技選手権大会トラック・レースが8月22日~25日の4日間にわたり、伊豆ベロドロームで開催されました。
今年も短距離、中距離ともに競輪選手が活躍する大会となりました。今回は女子チームスプリント(酒井亜樹・仲澤春香・佐藤水菜)と、女子4km個人パーシュートの内野艶和が日本新記録を樹立しました。
それでは、ナショナルチームを中心に競輪選手のレース結果をお伝えします!
◎初日
■男子エリート チームスプリント
JPCA(新田祐大・三神遼矢・尾野翔一)が44秒147の予選1位で決勝に進出するも、決勝では3走の尾野のペダルが外れるアクシデントで棄権となり、2位。
結果
1位 日本体育大学(小嶋海音・潮﨑孔明・池田悠生) 46秒549
2位 JPCA(新田祐大・三神遼矢・尾野翔一) DNF
3位 鹿屋体育大学B(香西玲良・福永隼人・岩谷駿之介) 47秒281
■女子エリート チームスプリント
予選はTEAM RAKUTEN K DREAMS(酒井亜樹・佐藤水菜 ・仲澤春香)が48秒143 の日本新記録で1位。決勝では仲澤を2走、佐藤を3走に替え、予選で出した日本記録を更新する 47秒650で優勝を飾った。また、3位に入ったBicicletta di Maruのメンバーとして五味田奈穂(千葉・124期)、豊岡英子(大阪・114期)も出場。
結果
1位 TEAM RAKUTEN K DREAMS(酒井亜樹・仲澤春香・佐藤水菜) 47秒650 ※日本新&大会新
2位 日本体育大学(大野風貴芽・米田千紘・伊藤來未) 52秒435
3位 Bicicletta di Maru(豊岡英子・鈴木章代・五味田奈穂) 53秒184
■女子エリート チームパーシュート
1チームのみの出走。TEAM RAKUTEN K DREAMSが大会新記録で優勝。
結果
1位 TEAM RAKUTEN K DREAMS(内野艶和・垣田真穂・池田瑞紀・水谷彩奈) 4分23秒026 ※大会新
■男子エリート エリミネーション
窪木一茂、橋本英也、兒島直樹の3名が残り、先に兒島がエリミネートされるも、橋本がブルーバンド走行で降格となり3位。優勝はこの種目では初となる窪木。
結果
1位 窪木一茂(福島・119期)
2位 兒島直樹(日本競輪選手養成所)
3位 橋本英也(岐阜・113期)
11位 松田祥位(日本競輪選手養成所)
■女子エリート エリミネーション
内野艶和がこの種目で初優勝。短距離の佐藤水菜も出場し、2位となった。
結果
1位 内野艶和(福岡・120期)
2位 佐藤水菜(神奈川・114期)
3位 垣田真穂(TEAM RAKUTEN K DREAMS)
◎2日目
■男子エリート スプリント
決勝は予選タイム9秒498の大会新記録をマークした太田海也と、予選2位の中野慎詞の対戦となり、太田がストレートで勝利。太田はこの種目で2年ぶり2回目の優勝。
結果
1位 太田海也(岡山・121期)
2位 中野慎詞(岩手・121期)
3位 中石湊(北海道・125期)
4位 三神遼矢(福島・127期)
5位 高橋奏多(日本競輪選手養成所)
6位 尾野翔一(福岡・127期)
7位 山崎賢人(長崎・111期)
8位 吉川敬介(日本競輪選手養成所)
10位 伊藤京介(日本競輪選手養成所)
15位 伊藤信(大阪・92期)
16位 市本隆司(広島・72期)
19位 橋本英也(岐阜・113期)
■女子エリート スプリント
予選は佐藤水菜が10秒449の大会新記録をマーク。決勝は佐藤と仲澤春香の対戦となり、佐藤がストレートで勝利し、4連覇達成。
結果
1位 佐藤水菜(神奈川・114期)
2位 仲澤春香(福井・126期)
3位 酒井亜樹(大阪・128期)
4位 小原乃亜(日本競輪選手養成所)
5位 川上いちご(日本競輪選手養成所)
■男子エリート マディソン
レース後半に入り、唯一ラップに成功した日本競輪選手養成所(兒島直樹・松田祥位)が逆転で優勝を飾った。
結果
1位 兒島直樹(日本競輪選手養成所)、松田祥位(日本競輪選手養成所) 65p
2位 窪木一茂(福島・119期)、橋本英也(岐阜・113期) 44p
3位 チームブリヂストン(山本哲央・梅澤幹太) 28p
■女子エリート オムニアム
3種目終えて暫定3位(2位と同点)につけた内野艶和が、最後のポイントレースで大きく得点を伸ばし、逆転優勝。内野はこの種目では初の全日本タイトル獲得となった。
結果
1位 内野艶和(福岡・120期) 153p
2位 垣田真穂(TEAM RAKUTEN K DREAMS) 136p
3位 池田瑞紀(TEAM RAKUTEN K DREAMS) 129p
■男子エリート スクラッチ
残り10周を前に橋本英也がロングスパート。集団のけん制もあり、そのまま逃げ切った橋本が優勝。
結果
1位 橋本英也(岐阜・113期)
2位 岡本勝哉(チームブリヂストンサイクリング)
3位 河野翔輝(チームブリヂストンサイクリング)
5位 兒島直樹(日本競輪選手養成所)
7位 窪木一茂(福島・119期)
9位 松田祥位(日本競輪選手養成所)
◎3日目
■男子エリート ケイリン
決勝は残り1周半で先頭に立った太田海也が先行する展開に。逃げる太田を中野慎詞が猛追し、ゴールは僅差の争いとなるも、太田が逃げ切って優勝。太田は2年ぶりにケイリンの全日本タイトルを奪取。
結果
1位 太田海也(岡山・121期)
2位 中野慎詞(岩手・121期)
3位 尾野翔一(福岡・127期)
4位 中石湊(北海道・125期)
5位 三神遼矢(福島・127期)
6位 伊藤京介(日本競輪選手養成所)
7位 山崎賢人(長崎・111期)
9位 吉川敬介(日本競輪選手養成所)
10位 高橋奏多(日本競輪選手養成所)
13位 橋本英也(岐阜・113期)
■女子エリート ケイリン
一発決勝となったレースは、先手を取った仲澤春香が残り1周ホームを先頭で通過するも、世界チャンピオンの佐藤水菜が一気に捲りきり、後続を引き離して優勝。佐藤はケイリンでは2年ぶり3回目の全日本タイトル獲得となった。
結果
1位 佐藤水菜(神奈川・114期)
2位 仲澤春香(福井・126期)
3位 小原乃亜(日本競輪選手養成所)
4位 酒井亜樹(大阪・128期)
■男子エリート オムニアム
3種目終えて暫定トップ(2位と同点)で最後のポイントレースを迎えた兒島直樹が、首位を守り抜いて優勝。昨年に続き連覇となった。
結果
1位 兒島直樹(日本競輪選手養成所) 176p
2位 橋本英也(岐阜・113期) 160p
3位 梅澤幹太(チームブリヂストンサイクリング) 154p
5位 窪木一茂(福島・119期) 144p
■女子エリート マディソン
3チームでの戦いは、前半で周回遅れとなった八戸学院大学がレースを降りると、 TEAM RAKUTEN K DREAMS AとBの一騎打ちに。最終的には大きな得点差をつけ、TEAM RAKUTEN K DREAMS A(内野艶和・垣田真穂)が勝利。
結果
1位 TEAM RAKUTEN K DREAMS A 内野艶和(福岡・120期)、垣田真穂 59p
2位 TEAM RAKUTEN K DREAMS B(池田瑞紀・水谷彩奈) 33p
3位 八戸学院大学(近田ちひろ・丸子南徠) DNF
■女子エリート スクラッチ
残り1周でスパートした水谷彩奈に内野艶和が追走。逃げる水谷をゴール前で交わした内野がこの種目で初優勝を飾った。
結果
1位 内野艶和(福岡・120期)
2位 水谷彩奈(TEAM RAKUTEN K DREAMS)
3位 垣田真穂(TEAM RAKUTEN K DREAMS)
◎4日目
■男子エリート1kmタイムトライアル
中石湊がこの種目で初の全日本タイトル獲得。
結果
1位 中石湊(北海道・125期) 1分01秒025
2位 新田祐大(福島・90期) 1分01秒694
3位 松田祥位(日本競輪選手養成所) 1分03秒022
4位 森田一郎(埼玉・125期) 1分03秒817
■女子エリート1kmタイムトライアル
今年から女子のタイムトライアルは500mから1kmへ変更された。
今回はナショナルチームからの出走はなく、大学生の室谷榎音がこの種目の初代チャンピオンとなった。豊岡英子は4位。
結果
1位 室谷榎音 (八戸学院大学) 1分12秒864 ※大会新
2位 岩元美佳 (鹿屋体育大学) 1分13秒865 ※大会新
3位 丸子南徠 (八戸学院大学) 1分14秒083 ※大会新
4位 豊岡英子(大阪・114期) 1分14秒632 ※大会新
■男子エリート4km個人パーシュート
この種目の日本記録と大会記録を持つ窪木一茂が予選1位で決勝へ。決勝では追抜きで勝利し、2連覇。
結果
1位 窪木一茂(福島・119期) 追抜勝
2位 伊澤将也(Radical Aero Club) OVT
3位 山本哲央(チームブリヂストンサイクリング) 4分21秒273
12位 松田祥位(日本競輪選手養成所) 4分31秒913
■女子エリート 4km個人パーシュート
今年から女子の個人パーシュートは3kmから4kmに距離が変更された。
予選1位の内野艶和と予選2位の池田瑞紀の対戦となった決勝は、内野が垣田真穂の持つ日本記録を更新するタイムで優勝。初代全日本チャンピオンに輝いた。
結果
1位 内野艶和(福岡・120期) 4分41秒227 ※日本新&大会新
2位 池田瑞紀(TEAM RAKUTEN K DREAMS) 4分49秒509 ※大会新
3位 垣田真穂(TEAM RAKUTEN K DREAMS) 追抜勝
■男子エリート ポイントレース
上位勢はラップ合戦で混戦の展開に。最終スプリント周回を残して、兒島直樹と橋本英也が1点差で争う僅差の戦いとなり、最後は兒島が競り勝って勝利。兒島はこの種目で4連覇となった。
結果
1位 兒島直樹(日本競輪選手養成所) 89p
2位 橋本英也(岐阜・113期) 86p
3位 山下虎ノ亮(チームブリヂストンサイクリング) 77p
■女子エリート ポイントレース
ほぼ全てのスプリントポイントで1着を取った内野艶和が2連覇。内野は今大会、中距離種目全てで優勝、7冠の快挙となった。
結果
1位 内野艶和(福岡・120期) 43p
2位 水谷彩奈(TEAM RAKUTEN K DREAMS) 25p
3位 池田瑞紀(TEAM RAKUTEN K DREAMS) 21p