今日は8月17日、お盆休み最終日。どうしても競輪場へ出かけなくちゃならない訳がある。函館でやっているオールスター競輪の決勝のため?いや違う違う。それは先月28日、京王閣GⅢの決勝の日にこんな会話をしたことから始まった話なんだ。
◯ 競輪場内のラーメン店
営業が終わり、店主のマサさん、常連のトミさん、タナカ君、俺が話している。
A級の決勝が終わったばかりで、その余韻が残っている感じ。
タナカ「強かったですねえ、福元」
トミ「単騎だからどうするのかと思ってたら、一番後ろにどっしり構えて、一気に前をひと飲みしたもんな」
タナカ「徹底先行の福元は今回は全然違いますよね。まくりで勝ちにいってる。先行しかしないイメージなのに。これからこのレースをしていくのかな」
俺「人は変化する生き物だからな」
マサ「あなたはすぐ競輪に哲学を持ち込むから」
トミ「福元のこれからが楽しみだけど、福元と同じ大阪で伊藤信も調子がいいよね。7月22日からの奈良で3連勝してたもん」
※福元とは大阪の福元啓太。119期の28歳。それまではバリバリの先行選手だった。
※伊藤信も同じく大阪の選手。92期の41歳で、人の後ろは回らず、まくり、カマシにかける個性派レーサー。
タナカ君がすぐに2人の次回出走を調べたら、福元は8月15日からの松阪ミッドナイト。伊藤は月またぎの富山記念を走って、その次が8月15日からの大宮FⅠ昼開催。それなら、オールスターの決勝もあるから、17日に昼からここへ来て、大宮を打ち、そのままオールスター競輪になだれ込んで、松阪ミッドナイトは駅前の居酒屋で楽しもうとなったわけ。
前日の昼に伊藤が大宮の準決勝を1着で突破して、夜の11時20分過ぎに松阪ミッドナイトで福元も準決勝で勝って決勝進出を決めた。福元は1番車から得点上位者が並ぶミッドナイトの4番車で、1番車の竹内雄作を3番手強襲で仕留めた。福元が覚醒したのは確かだな。明日に向けて、ちょっとできすぎじゃないかと、少し不安が頭をよぎったんだけど。
そして当日。大宮の決勝は伊藤がホームカマシで後続をぶっち切ったけど、ゴール寸前で稲川翔に捕まって2着。3連単は①⑤⑦で2050円。⑤①⑦は持ってるのに、なんて泣き言は1回しか言わないと決めている。
オールスターの決勝は脇本雄太が突っ張って、寺崎浩平が番手まくりで優勝。2着が古性優作で、3着は南修二。なんのことはない3連単は⑦①④の1番人気で730円。2点くらいで取ったファンが、うんちくを垂れてる姿が目に浮かぶ。こねくり回した車券を買っていた俺は2連敗。でも我らが福元がいるじゃないか。何百キロも離れたところで走る福元もいい迷惑だよな。縁もゆかりもない4人組に期待されて。
さあ、競輪場をあとにして、いざ居酒屋へ。4人が一緒に飲むのはこれが初めて。ラーメン店の営業後で、スタートは午後9時半。マサさん、俺は飲めるくちで、タナカ君は量を飲めないし、トミさんは下戸。競輪するんだから、アルコールは抑えながらと約束してたのに、唯一就労後のマサさんは生ビールからホッピーに切り替えて飲み進んでいく。ホッピーがある店だから、上品な店じゃない。
松阪と小倉ミッドナイトのガールズで盛り上がって、さて決勝。俺の狙いは福元とマーク古賀勝大からの3連単。レースは逃げた125期の志田愛希飛を同期の西岡利起がカマしていく、おあつらえ向きの展開だったのに…。肝心の福元が内に詰まって、後ろの古賀が切り替えるレースで万事休す。弟子の西岡に乗った佐山寛明がまくって優勝し、2着は小笹隼人、3着が古賀で、福元は4着。3連単は③⑤①で2980円。あっけにとられる4人。昨日までができすぎてたのか。しっかり競輪の神様はオチをつけてくれた。
ちなみに終わって気がついた。大宮、函館、松阪と、3場すべて近畿勢3人が確定板に載っている。近畿バンザ~イ。別れるときの4人のあいさつはもちろん、「ほな、さいなら。気いつけてな」。と、いう話の締め方はやりすぎだな。