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第1回女子オールスター競輪 シリーズ展望
レース展望 2025.07.30

第1回女子オールスター競輪 シリーズ展望

#グレードレース展望

今年から新設されたガールズケイリンのGⅠ「女子オールスター競輪」。記念すべき第1回大会が8月8日から3日間、宇都宮競輪場で開催される。出場メンバーは9年連続ファン投票1位の児玉碧衣(福岡)、2位の太田りゆ(埼玉)に加え、絶対女王として君臨する佐藤水菜(神奈川)ら。ドリームレースのメンバーは他に久米詩(静岡)、石井寛子(東京)、荒川ひかり(茨城)、河内桜雪(群馬)。追記しておけば5位だった日野未来(奈良)が電撃引退した結果でもある。

 今年のGⅠを振り返ってみれば、4月「オールガールズクラシック」、6月「パールカップ」を佐藤が優勝。昨年の「競輪祭女子王座戦」も優勝しており、佐藤は現在GⅠで連勝中。2023年にはガールズグランプリを制していてこのオールスターで優勝すれば「グランプリスラム」達成ということになる。ナショナル仕込みのダッシュ力は群を抜いていて、どんな展開になっても安心して見ていられる。

 打倒・佐藤は誰が成し遂げるのか?その一番手は児玉だ。女王の名を欲しいままにしてきたが、最近は佐藤の前に屈している。それでもファンは見捨てず、投票1位に選んだ。近況は2場所前の京王閣、前回の防府を完全V。京王閣の2日目には通算600勝を達成するなど、調子は上向いてきている。一度下がったモチベーションも徐々に上がってきており、何が何でも佐藤を止めたいところ。佐藤を後方に置いて、その動きを見極めながらあわせてまくる展開に持ち込みたい。

 佐藤と同じくパリ五輪代表の太田も頂上を狙っている。普通開催の予選では圧倒的な強さを誇っているが、GⅠ決勝では結果を出せずにいる。児玉と同様に、いかにして佐藤をより先に仕掛けることができるかがポイントになってくる。元ナショナルチームとして佐藤にはライバル心も相当あり、目の前でのグランプリスラムを阻止したい考えだ。

 3強に割って入るのは仲澤春香とみる。佐藤同様に2028年ロス五輪代表を狙っている逸材だ。GⅠデビューとなった6月パールカップは決勝5着と非凡なところを見せた。日々成長しており、魅力は十分にある。昨年のグランプリチャンピオン・石井寛子や梅川風子(東京)、坂口楓華(愛知)、尾崎睦(神奈川)、小林優香(福岡)、尾方真生(福岡)らも可能性を秘めている。

 佐藤1強時代が続くのか?それとも児玉が佐藤を止められるのか?はたまたニューヒロインの誕生か?舞台は500バンクの宇都宮なだけに、波乱を含んでいると言えそうだ。

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