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2025 Japan Track Cup Ⅰ & Ⅱ レポート
自転車競技 2025.06.18

2025 Japan Track Cup Ⅰ & Ⅱ レポート

#自転車競技

5月29日~6月1日の4日間にわたり、トラック競技の国際大会「2025 Japan Track Cup Ⅰ & Ⅱ 」が伊豆ベロドロームにて開催されました。

2014年から毎年開催されている大会ですが、今年は例年のアジア各国に加えオーストラリアやニュージーランド、さらにはロシア勢(※国としての参加は認められておらず、個人としての参加扱い)も参戦するなど、エリート・ジュニアを合わせ、総勢170名を超える選手がエントリーする大規模なものに。

海外勢の目玉はパリ五輪の女子ケイリン/スプリントで2冠を達成したエレッセ・アンドリュース(ニュージーランド)。最終日のケイリンのみの出場でしたが、世界チャンピオンの佐藤水菜との対戦は大きな注目を集めました。

今大会に競輪界から参戦した山崎賢人、太田海也、中野慎詞、中石湊、三神遼矢、高橋奏多(※候補生)、吉川敬介(※候補生)、佐藤水菜、仲澤春香、酒井亜樹、小原乃亜(※候補生)の短距離陣11名、橋本英也、窪木一茂、兒島直樹(※候補生)、松田祥位(※候補生)の中距離陣

4名の結果をレポート!

◎2025 Japan Track Cup Ⅰ

初日

■男子エリミネーション

橋本英也、窪木一茂、兒島直樹、松田祥位が出場。

最後は窪木と5月に養成所に入所したばかりの兒島の一騎打ちとなり、窪木が制して優勝。

結果
1位 窪木一茂(福島・119期)
2位 兒島直樹(日本競輪選手養成所)
3位 EATHER Kurt(オーストラリア)
4位 橋本英也(岐阜・113期)
5位 松田祥位(日本競輪選手養成所)

レース終盤。4選手とも上位に残る展開に
表彰式

2日目
■男子ケイリン
山崎賢人、太田海也、中野慎詞、中石湊、三神遼矢、高橋奏多、吉川敬介が出場。
1回戦で高橋が敗退し、それ以外の6名は準決勝となる1/2決勝へ。
1/2決勝では三神、吉川、落車した中野が敗退。中野は以後、欠場となった。
1-6位決定戦へは太田、山﨑、中石が進出。レースは残り2周から太田が仕掛け、残り1周ホームは太田の先行に、中石、山﨑と続く。そのまま押し切った太田が1着、2着中石、3着山﨑。日本勢が表彰台独占となった。

結果
1位 太田海也(岡山・121期)
2位 中石湊(北海道・125期)
3位 山崎賢人(長崎・111期)
7位 三神遼矢(福島・127期)
8位 吉川敬介(日本競輪選手養成所)
12位 中野慎詞(岩手・121期)
13位 高橋奏多(日本競輪選手養成所)

1-6位決定戦ゴール

表彰式

■男子スプリント
山崎賢人、太田海也、中石湊、三神遼矢、高橋奏多、吉川敬介が出場。
上位8名が通過する予選のトップタイムは9秒414の太田。4位中石9秒745、5位三神9秒846、8位山﨑9秒874、10位吉川9秒962、16位高橋10秒086となり、吉川と高橋は本戦進出ならず。
続く1/4決勝の太田対山﨑は太田が勝利、中石対三神は3本目までもつれるも三神が勝利。
1/2決勝は太田が三神に勝利し、1-2位決定戦進出を決める。
1-2位決定戦は太田とニキータ・キリルトセフ(AIN)の対戦となり、太田がストレートで制した。
太田はこの日、ケイリンとスプリントで2冠。

結果
1位 太田海也(岡山・121期)
2位 KIRILTSEV Nikita (AIN)
3位 三神遼矢(福島・127期)
6位 中石湊(北海道・125期)
8位 山崎賢人(長崎・111期)
10位 吉川敬介(日本競輪選手養成所)
16位 高橋奏多(日本競輪選手養成所)

1-2位決定戦。太田は危なげなく勝利
表彰式

■女子ケイリン
佐藤水菜、仲澤春香、酒井亜樹、小原乃亜が出場。
1回戦は佐藤と仲澤が先に1/2決勝進出を決め、敗者復活戦を経て酒井と小原も勝ち上がる。
1/2決勝は佐藤1着、仲澤3着で1-6位決定戦進出を果たすも、酒井と小原は7-12位決定戦へ。
1-6位決定戦は残り2周から仲澤が先行。残り1周を前に落車が発生、後方にいた佐藤は大きくあおりを受ける形となり、最後尾から猛追するもゴールは2着。優勝は最終バックで仲澤の番手から捲って出たヤナ・ブラコヴァ(AIN)。

結果
1位 BURLAKOVA Yana(AIN)
2位 佐藤水菜(神奈川・114期)
3位 HWANG Hyeonseo(韓国)
5位 仲澤春香(福井・126期)
9位 小原乃亜(日本競輪選手養成所)
11位 酒井亜樹(大阪・128期)

1-6位決定戦ゴール
表彰式

■女子スプリント
佐藤水菜、仲澤春香、酒井亜樹、小原乃亜が出場。
予選1位は佐藤10秒339、 4位仲澤10秒868 、5位酒井10秒998、7位小原11秒137。上位8名までが予選通過で4名とも突破、1/4決勝へ。
1/4決勝は佐藤と酒井が勝ち上がり、仲澤と小原は敗退。
1/2決勝の佐藤と酒井の対戦は佐藤が勝利し、1-2位決定戦進出を決める。
1-2位決定戦は佐藤とブラコヴァ(AIN)の対戦となり、3本目までもつれるも佐藤が勝利し、優勝。3-4位決定戦に回った酒井は敗れ、表彰台はならず。

結果
1位 佐藤水菜(神奈川・114期)
2位 BURLAKOVA Yana(AIN)
3位 LYSENKO Alina(AIN)
4位 酒井亜樹(大阪・128期)
5位 仲澤春香(福井・126期)
7位 小原乃亜(日本競輪選手養成所)

1-2位決定戦3本目。佐藤が取って優勝を決めた
表彰式

■男子オムニアム

橋本英也、窪木一茂、兒島直樹、松田祥位が出場。
スクラッチ、テンポレース、エリミネーション、ポイントレースの4種目で争うオムニアム。3種目終えて暫定14位と出遅れた窪木が最後のポイントレースで3ラップを決めるなど大量得点に成功、最終的に3位まで順位を上げた。逆に暫定2位につけていた兒島はポイントレースで得点を伸ばせず、表彰台を逃す結果に。

結果
1位 SEXTON Tom(ニュージーランド) 146p
2位 梅澤幹太(TEAM BRIDGESTONE Cycling) 134p
3位 窪木一茂(福島・119期) 132p
5位 橋本英也(岐阜・113期) 111p
6位 兒島直樹(日本競輪選手養成所) 111p
予選敗退 松田祥位(日本競輪選手養成所)

アジアチャンピオンジャージで走る兒島と、3位まで追い上げた窪木
表彰式

■男子マディソン
橋本英也、窪木一茂、兒島直樹、松田祥位が出場。
序盤からほぼすべてのスプリント周回で得点をあげ、終始リードする展開となった窪木・山本哲央ペア。最終盤にオーストラリアが追い上げるも逃げ切って優勝。

結果
1位 窪木一茂(福島・119期)、山本哲央(Japan National Team A) 35p
2位 オーストラリア 32p
3位 日本競輪選手養成所(兒島直樹・松田祥位) 29p
4位 橋本英也(岐阜・113期)、河野翔輝(Japan National Team B) 15p

優勝した窪木一茂・山本 ペア
表彰式

◎2025 Japan Track Cup Ⅱ

初日
■男子スプリント

山崎賢人、太田海也、中石湊、三神遼矢、高橋奏多、吉川敬介が出場。
予選は上位16名が通過。トップタイムは太田の9秒393。2位中石9秒717、4位三神9秒761、6位山﨑9秒822 、9位吉川9秒892、13位高橋10秒018で全員本戦へ。
1/8決勝は太田、中石、三神、山﨑が勝利。吉川、高橋は敗退。
1/4決勝は太田、中石が勝利。山﨑、三神は敗退。
1/2決勝も太田と中石が勝ち上がり、両名が1-2位決定戦へ進出。
1-2位決定戦は太田がストレートで中石に勝利し、Japan Track Cup Ⅰに続いて2大会で優勝となった。

結果
1位 太田海也(岡山・121期)
2位 中石湊(北海道・125期)
3位 RYAN Tayte(オーストラリア)
5位 三神遼矢(福島・127期)
6位 山崎賢人(長崎・111期)
9位 吉川敬介(日本競輪選手養成所)
13位 高橋奏多(日本競輪選手養成所)

1-2位決定戦で対戦する太田と中石
表彰式

■女子スプリント

佐藤水菜、仲澤春香、酒井亜樹、小原乃亜が出場。
予選は上位16名が通過。トップタイムは 佐藤の10秒300、4位仲澤10秒865、6位酒井10秒985、7位小原11秒081 で全員が1/8決勝へ進出。
1/8決勝は佐藤、仲澤、小原が勝利。酒井は敗退。
1/4決勝は佐藤、仲澤が勝利。小原は敗退。
1/2決勝で佐藤と仲澤が対戦、佐藤が勝利し1-2位決定戦へ進出。
1-2位決定戦は佐藤とアリーナ・リーセンコ(AIN)の対戦となり、佐藤は2本先取され、優勝を逃す。3-4位決定戦に回った仲澤はヤナ・ブラコヴァ(AIN)に先に1本取られるも、2本目、3本目を取り3位で表彰台に。

結果
1位 LYSENKO Alina(AIN)
2位 佐藤水菜(神奈川・114期)
3位 仲澤春香(福井・126期)
6位 小原乃亜(日本競輪選手養成所)
9位 酒井亜樹(大阪・128期)

1-2位決定戦の佐藤とリーセンコ
表彰式

■男子マディソン
橋本英也、窪木一茂、兒島直樹、松田祥位が出場。
窪木・山本哲央ペアがJapan Track Cup Ⅰに続いて優勝となった。

結果
1位 窪木一茂(福島・119期)、山本哲央(Japan National Team A) 57p
2位 ニュージーランド 56p
3位 オーストラリア 44p
6位 橋本英也(岐阜・113期)、河野翔輝(Japan National Team B) 40p
8位 日本競輪選手養成所(兒島直樹・松田祥位) 27p

2勝目をあげた窪木・山本ペア
表彰式

2日目
■男子ケイリン
山崎賢人、太田海也、中石湊、三神遼矢が出場。
1回戦は太田と山﨑が先に勝ち上がり、中石と三神は敗者復活戦を経て1/2決勝へ。
1/2決勝では太田、山﨑、中石が1-6位決定戦進出を決め、三神は7-12位決定戦へ。
1-6位決定戦は残り2周に入って中石が仕掛け、先行態勢へ。番手に入った山﨑が逃げる中石をゴールで差すも降格を取られ6位に。優勝は中石、太田が3位となった。

結果
1位 中石湊(北海道・125期)
2位 DAKIN Sam(ニュージーランド)
3位 太田海也(岡山・121期)
6位 山崎賢人(長崎・111期)
7位 三神遼矢(福島・127期)

1-6位決定戦ゴール。1着入線の山﨑が降格となり、先行した中石が優勝
表彰式

■女子ケイリン
佐藤水菜、仲澤春香、酒井亜樹が出場。
1回戦は佐藤と仲澤が先に勝ち上がり、酒井は敗者復活戦を経て1/2決勝へ進む。
1/2決勝は佐藤と仲澤が1-6位決定戦進出を決め、酒井は7-12位決定戦へ。パリ五輪ケイリン金メダルのエレッセ・アンドリュース(ニュージーランド)も決勝に勝ち上がる。
1-6位決定戦は残り2周で佐藤が先頭に立つと、そのまま後続を抑え、逃げ切って1着。力強いレース運びで佐藤が完勝。後方から追い上げたアンドリュースは2着。

結果
1位 佐藤水菜(神奈川・114期)
2位 ANDREWS Ellesse(ニュージーランド)
3位 LYSENKO Alina(AIN)
6位 仲澤春香(福井・126期)
8位 酒井亜樹(大阪・128期)

1-6位決定戦ゴール。佐藤が渾身の先行で優勝
表彰式

■男子スクラッチ
窪木一茂、兒島直樹が出場。
5人の逃げが決まり、最終的に窪木と兒島は表彰台を逃す結果に。

結果
1位 梅澤幹太(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
2位 MIN Kyeongho(韓国)
3位 LEAHY Conor(オーストラリア)
6位 窪木一茂(福島・119期)-1 lap
19位 兒島直樹(日本競輪選手養成所)-1 lap

世界チャンピオンの証、アルカンシェルジャージの窪木
表彰式

■男子エリミネーション
窪木一茂、兒島直樹が出場。
Japan Track Cup Ⅰに続いて窪木が優勝となった。

結果
1位 窪木一茂(福島・119期)
2位 EATHER Kurt(オーストラリア)
3位 LEAHY Conor(オーストラリア)
6位 兒島直樹(日本競輪選手養成所)

優勝した窪木
表彰式

■男子ポイントレース
窪木一茂が出場。
前半はほとんど得点に絡めなかった窪木だが、後半から攻勢に出ると唯一の2ラップに成功し、逆転優勝となった。

結果
1位 窪木一茂(福島・119期) 50p
2位 梅澤幹太(TEAM BRIDGESTONE Cycling) 46p
3位 BENYAMIN VAN AERT Bernard(インドネシア) 41p

2大会で5つの優勝を手にした窪木
表彰式

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