5月29日~6月1日の4日間にわたり、トラック競技の国際大会「2025 Japan Track Cup Ⅰ & Ⅱ 」が伊豆ベロドロームにて開催されました。
2014年から毎年開催されている大会ですが、今年は例年のアジア各国に加えオーストラリアやニュージーランド、さらにはロシア勢(※国としての参加は認められておらず、個人としての参加扱い)も参戦するなど、エリート・ジュニアを合わせ、総勢170名を超える選手がエントリーする大規模なものに。
海外勢の目玉はパリ五輪の女子ケイリン/スプリントで2冠を達成したエレッセ・アンドリュース(ニュージーランド)。最終日のケイリンのみの出場でしたが、世界チャンピオンの佐藤水菜との対戦は大きな注目を集めました。
今大会に競輪界から参戦した山崎賢人、太田海也、中野慎詞、中石湊、三神遼矢、高橋奏多(※候補生)、吉川敬介(※候補生)、佐藤水菜、仲澤春香、酒井亜樹、小原乃亜(※候補生)の短距離陣11名、橋本英也、窪木一茂、兒島直樹(※候補生)、松田祥位(※候補生)の中距離陣
4名の結果をレポート!
◎2025 Japan Track Cup Ⅰ
初日
■男子エリミネーション
橋本英也、窪木一茂、兒島直樹、松田祥位が出場。
最後は窪木と5月に養成所に入所したばかりの兒島の一騎打ちとなり、窪木が制して優勝。
結果
1位 窪木一茂(福島・119期)
2位 兒島直樹(日本競輪選手養成所)
3位 EATHER Kurt(オーストラリア)
4位 橋本英也(岐阜・113期)
5位 松田祥位(日本競輪選手養成所)
2日目
■男子ケイリン
山崎賢人、太田海也、中野慎詞、中石湊、三神遼矢、高橋奏多、吉川敬介が出場。
1回戦で高橋が敗退し、それ以外の6名は準決勝となる1/2決勝へ。
1/2決勝では三神、吉川、落車した中野が敗退。中野は以後、欠場となった。
1-6位決定戦へは太田、山﨑、中石が進出。レースは残り2周から太田が仕掛け、残り1周ホームは太田の先行に、中石、山﨑と続く。そのまま押し切った太田が1着、2着中石、3着山﨑。日本勢が表彰台独占となった。
結果
1位 太田海也(岡山・121期)
2位 中石湊(北海道・125期)
3位 山崎賢人(長崎・111期)
7位 三神遼矢(福島・127期)
8位 吉川敬介(日本競輪選手養成所)
12位 中野慎詞(岩手・121期)
13位 高橋奏多(日本競輪選手養成所)
■男子スプリント
山崎賢人、太田海也、中石湊、三神遼矢、高橋奏多、吉川敬介が出場。
上位8名が通過する予選のトップタイムは9秒414の太田。4位中石9秒745、5位三神9秒846、8位山﨑9秒874、10位吉川9秒962、16位高橋10秒086となり、吉川と高橋は本戦進出ならず。
続く1/4決勝の太田対山﨑は太田が勝利、中石対三神は3本目までもつれるも三神が勝利。
1/2決勝は太田が三神に勝利し、1-2位決定戦進出を決める。
1-2位決定戦は太田とニキータ・キリルトセフ(AIN)の対戦となり、太田がストレートで制した。
太田はこの日、ケイリンとスプリントで2冠。
結果
1位 太田海也(岡山・121期)
2位 KIRILTSEV Nikita (AIN)
3位 三神遼矢(福島・127期)
6位 中石湊(北海道・125期)
8位 山崎賢人(長崎・111期)
10位 吉川敬介(日本競輪選手養成所)
16位 高橋奏多(日本競輪選手養成所)
■女子ケイリン
佐藤水菜、仲澤春香、酒井亜樹、小原乃亜が出場。
1回戦は佐藤と仲澤が先に1/2決勝進出を決め、敗者復活戦を経て酒井と小原も勝ち上がる。
1/2決勝は佐藤1着、仲澤3着で1-6位決定戦進出を果たすも、酒井と小原は7-12位決定戦へ。
1-6位決定戦は残り2周から仲澤が先行。残り1周を前に落車が発生、後方にいた佐藤は大きくあおりを受ける形となり、最後尾から猛追するもゴールは2着。優勝は最終バックで仲澤の番手から捲って出たヤナ・ブラコヴァ(AIN)。
結果
1位 BURLAKOVA Yana(AIN)
2位 佐藤水菜(神奈川・114期)
3位 HWANG Hyeonseo(韓国)
5位 仲澤春香(福井・126期)
9位 小原乃亜(日本競輪選手養成所)
11位 酒井亜樹(大阪・128期)
■女子スプリント
佐藤水菜、仲澤春香、酒井亜樹、小原乃亜が出場。
予選1位は佐藤10秒339、 4位仲澤10秒868 、5位酒井10秒998、7位小原11秒137。上位8名までが予選通過で4名とも突破、1/4決勝へ。
1/4決勝は佐藤と酒井が勝ち上がり、仲澤と小原は敗退。
1/2決勝の佐藤と酒井の対戦は佐藤が勝利し、1-2位決定戦進出を決める。
1-2位決定戦は佐藤とブラコヴァ(AIN)の対戦となり、3本目までもつれるも佐藤が勝利し、優勝。3-4位決定戦に回った酒井は敗れ、表彰台はならず。
結果
1位 佐藤水菜(神奈川・114期)
2位 BURLAKOVA Yana(AIN)
3位 LYSENKO Alina(AIN)
4位 酒井亜樹(大阪・128期)
5位 仲澤春香(福井・126期)
7位 小原乃亜(日本競輪選手養成所)
■男子オムニアム
橋本英也、窪木一茂、兒島直樹、松田祥位が出場。
スクラッチ、テンポレース、エリミネーション、ポイントレースの4種目で争うオムニアム。3種目終えて暫定14位と出遅れた窪木が最後のポイントレースで3ラップを決めるなど大量得点に成功、最終的に3位まで順位を上げた。逆に暫定2位につけていた兒島はポイントレースで得点を伸ばせず、表彰台を逃す結果に。
結果
1位 SEXTON Tom(ニュージーランド) 146p
2位 梅澤幹太(TEAM BRIDGESTONE Cycling) 134p
3位 窪木一茂(福島・119期) 132p
5位 橋本英也(岐阜・113期) 111p
6位 兒島直樹(日本競輪選手養成所) 111p
予選敗退 松田祥位(日本競輪選手養成所)
■男子マディソン
橋本英也、窪木一茂、兒島直樹、松田祥位が出場。
序盤からほぼすべてのスプリント周回で得点をあげ、終始リードする展開となった窪木・山本哲央ペア。最終盤にオーストラリアが追い上げるも逃げ切って優勝。
結果
1位 窪木一茂(福島・119期)、山本哲央(Japan National Team A) 35p
2位 オーストラリア 32p
3位 日本競輪選手養成所(兒島直樹・松田祥位) 29p
4位 橋本英也(岐阜・113期)、河野翔輝(Japan National Team B) 15p
◎2025 Japan Track Cup Ⅱ
初日
■男子スプリント
山崎賢人、太田海也、中石湊、三神遼矢、高橋奏多、吉川敬介が出場。
予選は上位16名が通過。トップタイムは太田の9秒393。2位中石9秒717、4位三神9秒761、6位山﨑9秒822 、9位吉川9秒892、13位高橋10秒018で全員本戦へ。
1/8決勝は太田、中石、三神、山﨑が勝利。吉川、高橋は敗退。
1/4決勝は太田、中石が勝利。山﨑、三神は敗退。
1/2決勝も太田と中石が勝ち上がり、両名が1-2位決定戦へ進出。
1-2位決定戦は太田がストレートで中石に勝利し、Japan Track Cup Ⅰに続いて2大会で優勝となった。
結果
1位 太田海也(岡山・121期)
2位 中石湊(北海道・125期)
3位 RYAN Tayte(オーストラリア)
5位 三神遼矢(福島・127期)
6位 山崎賢人(長崎・111期)
9位 吉川敬介(日本競輪選手養成所)
13位 高橋奏多(日本競輪選手養成所)
■女子スプリント
佐藤水菜、仲澤春香、酒井亜樹、小原乃亜が出場。
予選は上位16名が通過。トップタイムは 佐藤の10秒300、4位仲澤10秒865、6位酒井10秒985、7位小原11秒081 で全員が1/8決勝へ進出。
1/8決勝は佐藤、仲澤、小原が勝利。酒井は敗退。
1/4決勝は佐藤、仲澤が勝利。小原は敗退。
1/2決勝で佐藤と仲澤が対戦、佐藤が勝利し1-2位決定戦へ進出。
1-2位決定戦は佐藤とアリーナ・リーセンコ(AIN)の対戦となり、佐藤は2本先取され、優勝を逃す。3-4位決定戦に回った仲澤はヤナ・ブラコヴァ(AIN)に先に1本取られるも、2本目、3本目を取り3位で表彰台に。
結果
1位 LYSENKO Alina(AIN)
2位 佐藤水菜(神奈川・114期)
3位 仲澤春香(福井・126期)
6位 小原乃亜(日本競輪選手養成所)
9位 酒井亜樹(大阪・128期)
■男子マディソン
橋本英也、窪木一茂、兒島直樹、松田祥位が出場。
窪木・山本哲央ペアがJapan Track Cup Ⅰに続いて優勝となった。
結果
1位 窪木一茂(福島・119期)、山本哲央(Japan National Team A) 57p
2位 ニュージーランド 56p
3位 オーストラリア 44p
6位 橋本英也(岐阜・113期)、河野翔輝(Japan National Team B) 40p
8位 日本競輪選手養成所(兒島直樹・松田祥位) 27p
2日目
■男子ケイリン
山崎賢人、太田海也、中石湊、三神遼矢が出場。
1回戦は太田と山﨑が先に勝ち上がり、中石と三神は敗者復活戦を経て1/2決勝へ。
1/2決勝では太田、山﨑、中石が1-6位決定戦進出を決め、三神は7-12位決定戦へ。
1-6位決定戦は残り2周に入って中石が仕掛け、先行態勢へ。番手に入った山﨑が逃げる中石をゴールで差すも降格を取られ6位に。優勝は中石、太田が3位となった。
結果
1位 中石湊(北海道・125期)
2位 DAKIN Sam(ニュージーランド)
3位 太田海也(岡山・121期)
6位 山崎賢人(長崎・111期)
7位 三神遼矢(福島・127期)
■女子ケイリン
佐藤水菜、仲澤春香、酒井亜樹が出場。
1回戦は佐藤と仲澤が先に勝ち上がり、酒井は敗者復活戦を経て1/2決勝へ進む。
1/2決勝は佐藤と仲澤が1-6位決定戦進出を決め、酒井は7-12位決定戦へ。パリ五輪ケイリン金メダルのエレッセ・アンドリュース(ニュージーランド)も決勝に勝ち上がる。
1-6位決定戦は残り2周で佐藤が先頭に立つと、そのまま後続を抑え、逃げ切って1着。力強いレース運びで佐藤が完勝。後方から追い上げたアンドリュースは2着。
結果
1位 佐藤水菜(神奈川・114期)
2位 ANDREWS Ellesse(ニュージーランド)
3位 LYSENKO Alina(AIN)
6位 仲澤春香(福井・126期)
8位 酒井亜樹(大阪・128期)
■男子スクラッチ
窪木一茂、兒島直樹が出場。
5人の逃げが決まり、最終的に窪木と兒島は表彰台を逃す結果に。
結果
1位 梅澤幹太(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
2位 MIN Kyeongho(韓国)
3位 LEAHY Conor(オーストラリア)
6位 窪木一茂(福島・119期)-1 lap
19位 兒島直樹(日本競輪選手養成所)-1 lap
■男子エリミネーション
窪木一茂、兒島直樹が出場。
Japan Track Cup Ⅰに続いて窪木が優勝となった。
結果
1位 窪木一茂(福島・119期)
2位 EATHER Kurt(オーストラリア)
3位 LEAHY Conor(オーストラリア)
6位 兒島直樹(日本競輪選手養成所)
■男子ポイントレース
窪木一茂が出場。
前半はほとんど得点に絡めなかった窪木だが、後半から攻勢に出ると唯一の2ラップに成功し、逆転優勝となった。
結果
1位 窪木一茂(福島・119期) 50p
2位 梅澤幹太(TEAM BRIDGESTONE Cycling) 46p
3位 BENYAMIN VAN AERT Bernard(インドネシア) 41p