「今は競輪選手になった気分!」
パリ五輪は、有力な金メダル候補だったが、不運が重なり、決勝では落車骨折のアクシデント。
メダルを獲得して、直後の平塚オールスターは、競輪でも、表彰台の真ん中を狙っていたが、全てが狂ってしまった。
「僕としては、平塚オールスターは無理でも、9月の宇都宮・共同通信社杯は走りたかった。だけど、ナショナルチームのジェイソン(ニブレットコーチ)から、無理する必要はないと言われて…。コーチの意見は絶対なので、それで諦めました」。
10月のデンマークで行われた世界選手権は、山崎賢人の快挙に沸いたが、中野自身は、スプリントもケイリンも悔しい成績(ただ、敗者戦だが、あのラブレイセン相手に1着を取っている)。
そして、日本の競輪には、10月28日の函館ナイターから復帰。完全優勝の圧勝だったが、決勝は楽々と守澤太志を振り切っている。
「とにかく競輪を走りたかったので楽しかった。やっと競輪選手になった気分です(笑顔)。今回も、そのモチベーションが続いているので楽しみ。ナショナルチームが、この時期はオフなので、カーボンフレームには乗っていない。昨日も伊豆で新山響平さんや、仲の良い星野洋輝と一緒に、鉄のフレームで練習(星野は荒々しい走りが持ち味なので、2人が仲が良いのは意外だった)。
「9車は昨年のヤンググランプリ以来だけど、違和感はない。今回はS班の強いメンバーもいるから、それも楽しみですね」。
4年後のロス五輪は29歳だが、年齢的に無理な歳ではない。世界のレベルも高くなっているが、中野のスピードがあれば十分、太刀打ちできる。
そして、今回は北日本の先輩の新山響平がグランプリ出場に向けて勝負駆けが続いている。日本の人情味のある競輪もやれる選手であるし、新山にとっても心強いだろう。~四日市記念から。