●1月のMVP 郡司浩平(神奈川・99期)S1
1月7~9日 「岸和田FⅠシリーズ」、「川崎競輪GⅢ 川崎市制100周年・開設74周年記念桜花賞 海老澤清杯」
新春一弾目の岸和田は久しぶりのFⅠシリーズ参戦となったが、3走ともに力のこもった自力戦で完全Vを達成し幸先いいスタートを切った。程よく日にちを空けて臨んだ地元記念は見事に2、1、1、1着とオール連対を果たして人気に応えた。しかも5回目の地元GⅢ記念制覇は4連続大会Vのおまけつきと、地元の千両役者は役回りを知っている。
今年は4年ぶりにS級1班として1年間を戦うが、この上ないほど“開幕ダッシュ”に成功した。再びS級S班へ返り咲くためにはGⅠタイトルはもちろん、日々のレースの積み重ねが大事になってくる。川崎決勝後の会見では本人も「ビッグ、特別はもちろんFⅠでもしっかり。一戦でも取りこぼしのないように」と自覚していた。一戦入魂の心持ちで、この先も猛チャージでたたみかける。
●レース
1月28日「いわき平競輪 開設73周年記念 いわき金杯争奪戦(GⅢ)最終日決勝12R」
窓場千加頼(京都・100期)S1 32歳 執念の自力発動で準Vへ
今シリーズは1、3、3、2着とすべて確定板に乗る好プレーを連発した。二次予選こそ同期の古性優作に前を預けたが残りの3走はすべて自力で結果を出した。変幻多彩な印象があるが、緩めば1周を駆けて持つだけの脚力はある。初日、一次予選の押し切り勝ちはまさにそう。後続は離れたが外併走から粘り腰を発揮し、しっかりと長い距離を踏み切った。
他派に追随を許さぬ突進力を初日に示した事でシリーズの流れをつかみ、残りのレースも存在感を発揮した。決勝は神田紘輔に任され前々勝負。勝負どころで山田庸平に内を掬われ好位を譲ったものの、その後は嘉永泰斗の巻き返しを合わせてタテに仕掛け、最終的には山田よりも先着を果たした。優勝した新田祐大は、あの新山響平のロング駆けをフルに使ってから飛び出しただけにさすがに抜くのは難しかったが、やれる限りの最善を尽くした結果の準優勝だった。