2023年度補助事業交付式が4月10日~19日にかけ、全国7か所の競輪場・オートレース場・場外車券売場(サテライト)に於いて執り行われました。
競輪、オートレースの売り上げの一部を財源とし、様々な社会に役立つ活動を支援する「競輪・オートレースの補助事業」。
交付式は今年度に補助事業を実施する各地域の事業者を対象としたもので、式典には競輪選手とオートレーサーも参列し、JKA執行理事の浅野史久から補助事業者に「補助金交付決定通知」が手渡されました。
式典はファンの皆さんにも見学いただける形で行われ、多くの方に「競輪・オートレースの補助事業」を知ってもらう機会にもなっています。
また、式典後は参列した選手によるトークショーやイベントなども企画され、ファンの皆さんはそちらも楽しんでおられました。
今回はサテライト船橋・奈良競輪場・静岡競輪場で行われた交付式と、参加した競輪選手のインタビューをお届けします。
■サテライト船橋(4月13日)
【交付式出席補助事業者】 *は補助事業内容
・東邦大学 理学部 生命圏環境科学科 環境材料科学研究室 今野大輝(船橋市)
*多孔性錯体結晶を基軸とする高速・高容量・高選択的な水中汚染物質処理技術の開発
・社会福祉法人 幸志会(市川市) *福祉機器の整備
・千葉県 知事部局 商工労働部 産業支援技術研究所(千葉市)
*公設工業試験研究所等における機械設備拡充
・特定非営利活動法人 希望の虹(習志野市) *福祉車両の整備
・一般財団法人 健康医学協会(東京都千代田区) *検診車の整備
参列選手:中村浩士(競輪) 新井日和(オートレース)
〇中村浩士(千葉・79期)インタビュー
─これまで補助事業にはどんなイメージをお持ちでしたか?
「自分たちの走りによって補助事業に貢献できるというところがあるので、健康診断の健診車だったり、競輪のマークのついた色々な車両を見ると、こういうことにも競輪が貢献できているんだなと本当に誇りに思います」
─今回の交付式は地元千葉の事業者の方々が出席されていましたが。
「自分たちの走りで地域に貢献できることは本当に喜びに感じますし、さらなる地域社会の発展に繋がればと心から思います」
─千葉支部は以前から福祉施設へのボランティア活動など色々とされていますね。
「そうですね。千葉支部はかねてから社会貢献の意味も込めて、そういった活動を通じて公営競技者として還元できたらなと日々考えています。個人的にも寄付をさせてもらったりしていますが、やっぱり自分が頑張ったときに喜んでもらえることをするのは競輪選手としても社会人としても大事なことだなと。そうやって活動したことによって意識も高まって、自分自身もさらにやる気が湧いて苦しいことにも耐えられると思いました」
─今後の補助事業にはどんな思いを?
「やっぱり社会に還元するというところには喜びを感じるので、多くの方々に補助事業を知ってもらって、そこからさらに(補助事業者の)皆さんにも社会貢献に繋げていっていただけたらなと思います」
■奈良競輪場(4月14日)
【交付式出席補助事業者】 *は補助事業内容
・社会福祉法人 大倭安宿苑(奈良市) *福祉機器の整備
・社会福祉法人 信愛会(生駒郡平群町) *福祉機器の整備
・奈良県 産業振興総合センター(奈良市) *公設工業試験研究所等における機械設備拡充
・社会福祉法人 いわれ会(磯城郡田原本町) *福祉車両の整備
・社会福祉法人 葛城市社会福祉協議会(葛城市) *福祉車両の整備
参列選手:元砂七夕美(競輪) 西翔子(オートレース)
〇元砂七夕美(奈良・108期)インタビュー
─補助事業には今までどんな意識を持たれていましたか?
「街中で(補助事業マークの入った)老人ホームなどの福祉車両を見かけると、『あっ!』ってなっていたんですけど、やっぱり深くまでは知らなかったので、今回こういう式典に出席させてもらって色々調べたりするなかで、私たちがレースを走ってその売り上げの一部が社会に貢献できているのは誇りに思えることだったし、これからももっと頑張らないとなと思いました」
─今回の交付式には地元の事業者の方々が参加されていたので、より身近に感じられたのでは?
「そうですね。私の地元でもこういう補助事業が行われているんだと分かって、地域の皆さんに役立っているというのですごく嬉しく思います」
─選手の走りが補助事業へと繋がります。今後へはどんな思いを?
「たくさんの方に補助事業を受けてもらえるように、私たちも一走一走しっかり盛り上げて頑張っていきたいなと思います」
■静岡競輪場(4月19日)
【交付式出席補助事業者】 *は補助事業内容
・静岡県 工業技術研究所(静岡市) *公設工業試験研究所等における機械設備拡充
・社会福祉法人 楽寿会(静岡市) *福祉機器の整備
・社会福祉法人 静岡県身体障害者福祉会(静岡市) *福祉車両の整備
・社会福祉法人 花園会(静岡市) *福祉車両の整備
・社会福祉法人 青い鳥(静岡市) *福祉車両の整備
・特定非営利活動法人 地域生活支援サービス まあぶる(静岡市) *福祉車両
参列選手:深谷知広(競輪) 佐藤貴也(オートレース)
〇深谷知広(静岡・96期)インタビュー
─交付式に出席されていかがでしたか?
「社会貢献、役に立てているということを改めて実感できたので、そこはすごく有意義だったなと思います。補助事業というと、健診車とかマークが入っていてパッと見て分かりやすいもののイメージが一番大きかったですし、身をもって体感することがなかなかないですけど、今回のように地元の事業者の方々で、地元の産業や施設となるとやっぱり身近に感じますね」
─選手の皆さんも式に参加することで、多くの方に補助事業を知ってもらえるきっかけになるのでは?
「そうですね。普段なかなか(補助事業を)意識して見ることも少ないと思いますし、そのなかで知ってもらう機会に繋がればいいですね。こういうふうにどういうところに補助されているのか皆さんにも分かると、また実感しやすいと思うので」
─深谷選手は個人的にも賞金の一部を寄付されるなど、社会貢献活動を積極的にされていますよね。
「自分の存在意義だったり価値だったり、そういうものを確かめたいとか高めたいという思いもありましたし、特にコロナ禍になってからは医療機関や従事者の方々には、競輪開催で負担を掛けるというのがあったので、本当に微力ですけれど何かできればという思いでやっていました」
─日本選手権競輪もすぐ控えていますが、今後への思いを。
「どの開催も優勝したいという気持ちはありますけど、今回こういう式に参加した直後ですし、自分たちの走りが色々な補助に繋がるという思いを持って走れたらいいなと思います」